「コード・ブルー」
‐ドクターヘリ緊急救命‐
THE THIRD SEASON
第4話
笑顔の効能
藍沢) 医者は、
突然窮地に立たされる。
あらゆる事態に備えて、
準備していたとしても、
現実は、予測を上回る。
そして、
医者はたいてい負けず嫌いだ。
予測を上回る現実にさえ、
勝ちたいと思う。
だから手を動かし、考え続ける。
きっと、何か方法はある。
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冴島) 誰もパニックにならない現場
なんかないわ。大きな不幸を目の
当たりにして、みんな不安になっ
てるから。そういう時、誰かがそ
の不安に気付いてあげてほしい。
雪村) それが私ってことですか?
冴島) 医者やその他のスタッフも
みんな張りつめてる。そういう時、
あなたの顔を見るとみんなが安
心する。雪村さんには、そういう
ナースになってもらいたいの。
焦らずに、成長してってほしい。
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緒方) 闇ん中で、暗くなってたら、
自分自身がどこにいるかわかん
なくなるだろ? だから、闇ん中
にいる時こそ、気合で明るくすん
だよ。そしたら、周りも見えてくる。
緋山) 何か、論理めちゃくちゃだけど。
緒方さんってホントポジティブだね。
緒方) ほら、笑ってる方がカワイイ。
緋山) えっ?
緋山) 医者は負けず嫌いだ。
けれど、どんなに考え尽くしても、
患者に適した医療が見つからない
時、それは、医者の負け?
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藍沢) 君はとても強い。
だから大丈夫だ。
奏) 久しぶりに見た。
藍沢先生が笑ったの。
何か、大丈夫な、気がしてきた。
先生の笑った顔見たら。
私、手術を受ける。
緋山) 負けじゃない。
医者が患者に提供するのは、
医療だけじゃないから。
誰かを勇気づけたいと思った
時は、笑ってあげればいい。
奏) でも、一つだけ、条件がある。
先生が、手術して。
藍沢) 約束する。
緋山) 医者が見せる不意の笑顔は、
案外、手術や薬よりも、患者の心
を、癒やすのかもしれない。
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新海) 大丈夫だなんて、お前医者が
軽はずみに結果を約束するなよ。
後遺症が手に出れば、ピアノは弾
けないんだ。訴訟にだってなりか
ねない。
藍沢) とにかく救いたかったんだ。
新海) えっ?
藍沢) 彼女には命を救う方法がある。
そして俺たちは、その医療を提供す
ることができる。後で嘘つきとののし
られようと、代償を払わされようと構
わない。彼女が生きてる方がいい。
新海) フッ。いつからだろうな。
医者が患者に大丈夫だと言って
やれなくなったのは。
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お医者さんや看護師さんの「笑顔の効能」。
ヘビメタのライブの如く激しく首を振る私。
ホント、いつから医者は患者に大丈夫だと
言えなくなったのか…メンドクサイ世の中
になってしまったなあと。入院・手術の際、
山盛りの書類にサインをしなければいけ
ない事実。つまりは文句を言いませんと。
いっそ、後で文句は言わないから、励まし
の言葉、優しい言葉をかけてほしいという
要望もできればいいのにね。某女医さん
のように「私、失敗しないので」と言ってほ
しいとか、「絶対大丈夫」とか。リップサー
ビスという処方箋を出してくれてもいいの
ではないかと本気で思う。その言葉に対し
て訴えないと約束するし、判子も押すから。
医者が見せる不意の笑顔は、
案外、手術や薬よりも、患者の
心を、癒やすのかもしれない。
ホント、声を大にして言いたい! 不安に
押しつぶされそうな患者、患者の家族に
とって、医者の笑顔、看護師さんの笑顔
は命綱。信じられる希望の光だから…!
どうか…どうか、お願いします。あなたの
笑顔が、希望になるから。笑顔を見せて。
歳をとるごとに、病院と関わることが増え
てくる。笑顔の効能…絶大ですから~!