「てるてる家族」(再放送)第144回 | 日々のダダ漏れ

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「てるてる家族」 第144回

春子が嫁いで数日後、開店祝いを持って佐藤
(大村崑)がやって来た。冬子(石原さとみ)は、
浪利(杉浦太陽)が宇宙人という話は本当かと
佐藤に尋ねる。すると佐藤は、その話を誰に聞
いたのかと激しく反応し、正体を知られた浪利
は宇宙に帰らなければならない、と真顔で言う。
正体を知った人から好きと言われれば浪利は
人間になれると聞かされ、冬子は半信半疑で
浪利に「好き」と告げるが、それを和人(錦戸亮)
が聞いてしまい…。

**********

春子姉ちゃんの結婚式から、
数日が経ちました。


佐藤) はい、ごめん。
弘子) あっ、いらっしゃ~い。
冬子) あっ、佐藤のおじ様!
佐藤) ああ、冬ちゃん。お店、盛況やな。
冬子) はい。おかげさんで。
佐藤) 春子ちゃんの結婚からな、おっちゃん
    もバタバタ忙しいてな。ここのお祝いを
    な、もううっかり、もう、えらい遅うなって
    悪かったな。
冬子) あっ、い…いいえ。もうこれ少ないけど
    な、気持ちで…。はい、おめでとうさん。
冬子) すんません。おおきに!
佐藤) 改めて、開店、おめでとうございます。
冬子) ありがとうございます。
佐藤) ハハハ…。よかった。
冬子) あっ、そや。あの…
    ずっと聞こう思てたんですけど。
佐藤) 何やねん?
冬子) あの…ローリーが宇宙から来た、
    いうの、ほんまですか? え…?
佐藤) …ちょっと。
冬子) えっ…。えっ? えっ…?
佐藤) あんた、その話誰に聞いた?
冬子) え…あの…ローリーから。
佐藤) あいつそんな事言うてた?
冬子) …はい。
佐藤) 誰にも言うたらいかん言うてんのに…。
    ほんまや。
冬子) …ええ~?
佐藤) …うん。
弘子) いらっしゃいませ!
冬子) あ…ちょ…ちょ…ちょっと…。
佐藤) えっ?
冬子) ちょ…ちょっと、ちょっと…。
佐藤) 何? 何? 何?
冬子) 早よ!
佐藤) 何やねん。ちょっと…。

(佐藤を店の外に連れ出す冬子)
佐藤) どうした? どうした? どうしたんや?
冬子) うそでしょ? そんな話。
佐藤) ほんまや。ほんまの事なんや。
    あいつな、宇宙から送られてきたんや。
冬子) うそや。
佐藤) そうか。冬ちゃんにしゃべってしもたか。
    まずい事んなったなあ。
冬子) え…しゃべったらあかんの?
佐藤) しゃべたら宇宙に帰らな
    あかんねんがな。
冬子) えっ?
佐藤) 人にしゃべったら…。
    まあ、そういう事なんや。
冬子) ほんまに?
佐藤) あのかわいい孫とな、
    一緒に暮らせんのも、あとちょっとやな。
冬子) えっ…な…なあ、
    ど…どないしたらええの? あ…ほら!
    止める方法とかあらへんの?
佐藤) いや、ない事はないけどな。
冬子) えっ、どないしたらええの?
佐藤) 正体をな…。
冬子) うん。
佐藤) 正体を知った人にな…。
冬子) うん。
佐藤) 「好きや」て言うてもろたらええねんや。
冬子) …ええっ?



佐藤) そやからな、あんたがな、あいつに
    「好きや」て言うてくれたらな、あいつ
    人間になれるんや。
冬子) …うそや、そんな話。
佐藤) ほれみい。信じられへんやろ?
    そやからあかんのや~。なっ? そんな
    事な、世間の皆さん、誰も信じへんで。
    そやからそんな奇跡は、起こりようがあ
    らへんのや。残念やなあ。
    しゃあないわなあ…。
冬子) ちょ…ちょ…ちょっと!
佐藤) えっ?
冬子) ほんまですか?
佐藤) ほんまやねん。
冬子) はあ…ちょ…ちょ…ちょっと!
佐藤) 何やな? えっ?
冬子) ほんまにほんまですか?
佐藤) ほんまにほんまやねん。もう…。
冬子) ちょっと…あっ!


**********



森野) あかんか…。
秋子) 世界にエビは2000種類以上もあるん
    ですから、どれか必ず成功しますて!
小池) 何や、気の遠なる話やな。
秋子) 昔あの即席麺の乾燥法にも、
    えらい苦労しましたからね。
    諦めなければ、そのうちあっと 
    驚く発見があるはずです。
森野) ほんまに、
    岩田と社長は気が合うてるんやな。
秋子) 好きなだけです。こういう事が。
森野) 来年からは、思う存分岩田と研究で
    きる訳や。うちの会社の研究所で。
    それには、功績を残さんとな。


**********

浪利) 何ですか?
冬子) え…あんな…。
浪利) うん。



冬子) 実は…。



冬子) いや…うそやろ…やっぱりそんな…。
浪利) 何がうそなんですか?
冬子) あ…いや…。あ…。
浪利) ほな、行きますね。
    仲間待ってますんで。
冬子) ちょ…ちょっと待って。ちょっと待って!
浪利) え…?
冬子) いや…あんな…。
    よう…考えてみたら…
    あんたの事…。



冬子) ローリーの事…。



冬子) 好き…かも分からへん…。
浪利) えっ…?



冬子) 好きや。
浪利) ふ・・・冬ちゃん…?
冬子) それだけ。それだけ言うとこ思て。



冬子) ほなね。フフフ…。



**********



それが、嘘でも本当でも、
生まれて初めて、
人に「好きや」と言った事は、私に、
不思議な余韻を残したのでした。



**********

秋子) ほな、私そろそろ行くよ。
冬子) あっ、ご苦労さん。ありがとう。
弘子) お疲れさん。
秋子) お疲れさん。
浪利) 冬ちゃん。



冬子) あっ、ロ…ローリー。
弘子) いらっしゃい。
秋子) どないした?
浪利) 冬ちゃん。
冬子) あ…あの事は、
    そ…そんな…気にせんと…。
浪利) 僕の気持ちは…歌に、してきました。
冬子) えっ…?
秋子) 歌作ったん?
浪利) はい。一生懸命、考えて作りました。
    僕の気持ちです。
冬子) お…おおきに…。
秋子) どんな歌?
浪利) あっ…! これは冬ちゃんだけに。
弘子・秋子) えっ?
浪利) 後で一人になってから、
    見て下さいね。
冬子) …はい。
浪利) そっと、歌うてもらえたら、
    僕の心が伝わる思います。
    …ごめんな。もっと早よ、
    君にこの歌を贈るべきやった。
    冬ちゃん、泣かんといて!
冬子) 泣きそうや。
浪利) 君に涙は似合わへん。
冬子) あんな、ローリー…。
浪利) うん。
冬子) 実は…。
浪利) うん。
佐藤) はい、ごめん。
弘子) いらっしゃい!
浪利) おじい様。
佐藤) おお、浪利、来てたんか?
    ちょうどよかったな。うん。フフフ…。
秋子) おはようございます。
弘子) おはようございます。
佐藤) おはようございます。
秋子) 何ですか? これは。
佐藤) ああ、これな。みんなに見てもらおと
    思ってな。やっとできたんや。うん。
    これ…わしが書いた、小説や。
弘子) えっ! 佐藤さん書きはったんですか?
佐藤) ああ。長い事かかってな。
    ようやっと出来たんや。見て。
弘子) それが、本になったんですか?
佐藤) 自費出版ちゅうやっちゃ。へへへ…。
秋子) 「宇宙から来た孫」。
佐藤) うん。
浪利) えっ?
冬子) えっ?
佐藤) シュールな、題名やろ? 若い人にも
    見てもらおと思ってな。SF小説風に書
    いてんねわ。あっ、はい、はい。はい。
秋子) どんな話なんですか?
佐藤) あの、舞台はな、この池田やねん。
    うん。あの小説の中ではな、Iちゅうて
    るけどな、五月山(ごがつやま)でな。
弘子) 五月山(ごがつやま)?
佐藤) いや、五月山(さつきやま)の事な、
    小説で、五月山(ごがつやま)言うて
    んねん。そこの竹やぶでな、宇宙人
    の子供、拾て育てるちゅう金持ちの、
    紳士が、ずっとそれを孫として育て
    ていくいう話や。
浪利) それ…もしかして、
    僕の事やないですか!?
佐藤) そうやがな。ハハッ。浪利を、宇宙
    人に見立てて書いたんやがな。
浪利) 見立てて…?
佐藤) ああ。
浪利) 僕、ほんまは、
    宇宙から来たんと違いましたん!?
佐藤) アホか!
浪利) そう言うたやないですか!
    去年、アポロ11号見てる時に!
佐藤) いや、あれは構想をこう練ってる時
    にな、こんな話をチラッとお前にした
    らな、どんな顔するかなていう…。
    ハハハ。わしの取材やった。取材。
浪利) そんな…。
佐藤) ハハハ…。
秋子) そんな話やろて思てたわ。
    よかったなあ、浪利君。
浪利) 僕の、アイデンティティーが…
    崩れる…。
秋子) はっ?
冬子) あの…わ…私の…「好きや」て
    言わなあかん、いう事も!?
佐藤) ああ。そういう話になってんねん。
冬子) 「ほんまや」て言うてはったでしょ!?
佐藤) ほんまに書いてあんねやろ。
冬子) ひどい…。
浪利) え…じゃ、冬ちゃんの告白も、
    うそやったんですか?
冬子) 当たり前やろ!
浪利) えっ!?
冬子) あんたを人間にするためや!
秋子) 冬ちゃん、
    そんな話ほんまに信じたん?
冬子) ね…念のためや…。
浪利) そんな~!
佐藤) ハハハ! それだけ、わしの小説が、
    現実を帯びてるちゅうこっちゃがな。
    弘子さん、あんたんとこの店先にな、
    これちょっと、置かしてもろたら、うれ
    しいんやけど。よかったら、箱ごと置
    かしてもろても…。
弘子) ちょっと、主人と、相談しませんと…。
佐藤) ああ、そう。



**********



和人) どないしたん?
冬子) いや、別に…。はあ…。
    なあ、和ちゃん。
和人) ん…?
冬子) たまには、どっか行かへん?
和人) どないしたん? 急に。
冬子) ええやんか。たまには、外で食事
    でもして、のんびり過ごさへん?
和人) ローリー、誘たらええやん。
冬子) え…?
和人) 聞いてしもて。ごめんな。
冬子) ええっ!? えっ…。
和人) 俺は、ええ思うで。
冬子) ち…ち、ち、ち…違うねんて!
    あれ、そんなんと…。あの…ほら…
    あの…ローリーが宇宙人で、それを、
    あの、人間に戻そうって…。
和人) そんな苦しい嘘
    つかんでええねん。
冬子) え…?
和人) 俺の事は、気にせんといて。



**********



冬子) なんちゅう日や…。
    なんちゅうアホなんや、私は…。



冬子) 何? この歌。



冬子) 「あなたの気持ちは分かるけど、
    僕には何にもできない。
    あなたとは 生きられないから」。
    …何やの? これ。



浪利) ♪僕はこのまま 一人で行くよ
    冬が来る度に 僕は
    あなたを思い出す
冬子) 振られたっていう事…? ローリーに…。

(雷鳴)



冬子) 振られた、っていう事…? ローリーに…。



浪利) ♪この宇宙の果てで あなたと出会えた~



冬子) 振られたっていう事…? ローリーに…。
    振られたっていう事…? ローリーに…。



冬子) 振られたっていう事…? ローリーに……。



冬子) 私…振られたの…?
    あのローリーに…。
    嫌~!



**********

佐藤さんの書いたSF小説「宇宙から来た孫」!



ペンネームは「道頓堀川散歩」!? プププ…w

まさか…「幸せになりい!」で感動の涙を流した
後に、こんな展開が待っているなんて…「てるて
る家族」、恐るべし! ローリーが宇宙人という話
は、佐藤さんの小説なんだろうなぁとは予想して
いたけれど…まさか、冬子と和人の恋バナに絡
んでくる、面白すぎる重要なネタだったとは…!

春子姉ちゃんの結婚で泣かされて、まさかその
すぐあとに、こんな展開を用意しているなんて。
「てるてる」の脚本、恐るべし。まさか、まさか…
あの冬子が、あのローリーに、「振られる」なん
てあり得ない展開を、誰が予想できるだろうか。
しかも、その告白シーンを和人に見られて誤解
されてしまうという、恐ろしく間が悪い最悪の展
開が待ってるなんて…。雷鳴と、ローリーの歌
と、ローリーの顔がエコーする画面に笑った~。

振られたっていう事…? ローリーに…。
振られたっていう事…? ローリーに…。

リフレインする冬子のつぶやきが…気の毒すぎ
てツボる。分かるよ、冬子! そりゃあないよね。

私…振られたの…? あのローリーに…。

嫌~~~!と叫ぶ冬子に共感しつつ…ごめん、
笑ってしまった。面白すぎるよ、何? この展開。
まさかの冬子の初告白が…あの、ローリーで、
冬子を初めて振った男が、あの、ローリーって。

負けるな冬子! ファイト! ローリーに…乾杯w


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