第25週 「人生は冒険旅行」
エリーの死後、マッサンは、
葬儀など一切を、悟とエマに任せ、
丸２日、エリーと共の過ごした部屋に
閉じ籠って泣き続け、
やがて涙が枯れても、
その部屋から出てこようとしませんでした。
エマ） お父さん？
いつまでここにいるつもり？ 昼間なんだから
カーテンぐらい開けなさいよ。今日は夕ご飯
みんなで一緒に食べよう。ねっ。
（回想）
エリー） ラブレター。
私が天国に行ってからね。
エリー） 「大好きなマッサン。私と出会ってくれて、
ありがとう。お嫁さんにしてくれて、ありがとう。
この美しい国、そして、私のふるさとになった、
で私は、とっても素敵なアドベンチャーができ
ました。だけど、アドベンチャーの終わりが近
づいてきたようです。最後に、感謝を込めて、
この手紙を書き残します。この手紙を読む頃、
マッサンは、がっくりしているかもしれません。
目。人生は、アドベンチャー。マッサンの冒険
は、まだまだ続きます。どうかいつまでも、今
よりもっとおいしいウイスキーを目指してくだ
さい。そして、いつか、世界中の人を笑顔に
する、ウイスキーを造ってくださいね。マッサ
ンの夢は、ウイスキー。私の夢は、マッサン
でした」。
エリー） 「初めて、告白します。私には、ウイスキー
の味が、よく分かりません。味が濃い薄い、
焦げ臭いとか、スモーキーフレーバーとか、
ほとんど、よく分からなかった。ごめんね」。
エリー） 「だけど、私にとってマッサンのウイスキー
は、いつだって、一番おいしいウイスキーでし
た。とにかく、まずは、健康が大切。お肉を食
べる時は、必ず野菜も一緒に食べてください。
いくらお仕事でも、お酒を飲む時は、ちゃんと
量考えて、ぼちぼち飲むようにしてください。
それと、これからは、私じゃない誰かが、マッ
サンの洗濯をすることになると思うから、脱ぐ
時は、ちゃんと表に返して洗濯に出してくださ
いね」。
政春） うん…。
エリー） 「最後に、もう一つ、お願い。一日に一度、
夜寝る前に、私のことを、思い出してくださ
い。そして、おやすみと言ってください。そ
したら、私も、おやすみなさいと言って眠り
ます。マッサンには見えないかもしれない
けど、私は、いつもマッサンのそばにいま
す。だから、寂しがらないでね。ありがとう。
おおきに。あなたの愛しい妻、エリー」。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
十年後
1971年（昭和46年）
賞の受賞、おめでとうございます。
ｼﾞｮｰﾝｽﾞ） 亀山政春社長、この、「スーパーエリー」
は、あなたが愛した、ご婦人の名前から、
付けられたと聞きました。今から、50年前、
日本の青年が、私の国スコットランドにや
ってきて、ウイスキー造りの秘密と、一人
の美しい女性を奪っていきました。
政春） ♪Should auld acquaintance be forgot
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
政春） ありがとう。
ありがとうのう。エリー。
エリーの声） マッサン！
（回想）
政春） エリー、大丈夫か？
エリー） うん。
政春） この手、離すなよ。
エリー） はい。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
二人を結びつけた、運命の６ペンス銀貨と指ぬきの
シーンがすごく良かった。…と思ったら、玉鉄のアド
リブだったということで、結局、役者の力でなんとか
なってきたドラマなんだなぁと。手紙に香水を吹きか
けるのもシャーロットのアイディアらしいし…。脚本・
演出が駄目だと、役者が頑張るしかないのかも～。
とにかく、役者さん達はみんな、自分ができることを
精一杯頑張った！ 本当に本当にお疲れ様でした！
人生はアドベンチャー。生きることがアドベンチャー
なら、マッサンとエリーが一緒に過ごした時間すべて
がアドベンチャーということなのでしょう。大阪時代の
マッサン＆エリーは本当に可愛かった。２人とも未熟
で、欠点だらけでも、そこがまた愛おしかった。竹鶴
夫妻の夫婦愛をヒントに、夢を追いかける男と、彼の
夢を支えた外国人女性の物語…だったらよかったの
に。ウイスキーとは無関係の夢にして描いてくれてい
たら、こんなモヤモヤした気持ちにならずに済んだの
にと…。ウイスキーを描けないのなら、最初からウイ
スキー造りを夢見る男の設定にしなければよかった
のに…。大人の事情なんかに流されるなら、最初か
ら対立した民間企業の話など、手を出すべきてはな
かったのだと思う。少なくとも、モデルといわれる人を
貶める描き方は、絶対にしてはいけなかったと思う。
公式ＨＰで、演出の方がこのドラマで描きたかった事
として、「ただ単にウイスキーで成功をなした男の話
ということではなく、国際結婚が難しかった時代に生
きた「夫婦の愛情物語」です。決して特別なふたりで
なく、いろんな壁を乗り越えたられたのは、ちゃんと
愛があるからだと伝えたかった」、と書かれています。
そうだね～。描いてきたのは、マッサン＆エリーの夫
婦のお話だった。うんうん。確かに、それだけだった。
ホント、最初から、ウイスキーの事は描きませんよっ
て言っておいてくれないと～。竹鶴さんのことは宣伝
に利用させてもらいますが、ウイスキーに関しては全
く描くつもりはありませんよ～と、誰にでも分かるよう
に大きな声で告知しておいてくれないと～！ モデル
だっていうから、言ってしまってるから怒りをかうわけ
なのだから。途中からウイスキーの話じゃない、夫婦
の話、人情喜劇だ、フィクションだって強調するように
なったけど、前宣伝で散々モデルとして煽っておいて
の所業は、悪質な朝ドラ詐欺だったとしか思えない。
はっきり言ってしまうけど、脚本家にもっと、いえ、普
通に物語をつくれる人だったなら（天才的な脚本家
と比べるつもりは全くありません。普通レベルでOK）、
ちゃんと竹鶴さんをモデルにしたお話にしろ、ヒント
にしただけのお話にしろ、もっと素敵な話になっただ
ろうにと思ってしまう気持ちが止められない。ホント、
役者だけじゃなく、脚本こそオーディションにしてほし
いと思うこの頃。協力者がいてもいいし、いっそ交代
があってもいいと思う。役者だって降板することがあ
るのだから…。夫婦愛を描きたいにしろ、見たいとこ
ろより、いらない場面が多すぎたと…本当に残念…。
とにかく、玉山鉄二さんは頑張った！ 本当にお疲れ
さまでした。シャーロットも…と言いたいところだけど、
日本語に関しては、もう少し踏ん張って欲しかったな
あと。後半、全員諦めてしまった感が半端なくって…。
最後の手紙でも、「マッサンのボケはまだまだ続きま
す」って聞こえてウケてたら、「冒険」だったし…（爆）
とはいえ、前半は楽しませてもらいました。ドキドキし
たし、ワクワクしたし…２人は、愛すべき夫婦でした。
マッサンの脚本・演出は嫌いでも…役者さんたちは、
好きでした。なので、記事も最後まで頑張れましたｗ
ウイスキーの事にぜ～んぶ目をつぶれば、可愛い夫
婦の物語と思えなくもないし。あとは、ドキュメンタリー
でも、ドラマでも、竹鶴さん夫婦の本当の姿を、どこか
でちゃんと描いて見せてくれればと、心から願います。
日本のウイスキーの父・竹鶴政孝氏とその妻・リタ夫
人の【日本のウイスキー】に捧げた波乱万丈の人生
を連載漫画にしたコラムを発見。こちらからどうぞ↓
「ウイスキーに捧げた二人～リタとマッサン～」
ドラマのマッサン＆エリーがお好きな方は、こちらの
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