八重の桜 第34回 「帰ってきた男」 | 日々のダダ漏れ

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大河ドラマ 八重の桜

第34回 帰ってきた男

1875(明治8)年、アメリカ留学から新島襄(オダギリジ
ョー)が帰国。覚馬(西島秀俊)や槇村正直(髙嶋政宏)
援助を受け、京都に英学校をつくるため動き出す。
のころ八重(綾瀬はるか)は、覚馬に促されて耶蘇
教(キ
リスト教)の勉強を始めていた。ある日、宣教師
の家を
訪れていた八重は、偶然襄と出会う。八重が
「女紅場」
で働いていることを知った襄は、見学がした
いと願い
出る。いきなり押しかけてきた襄に、戸惑う
八重。一方、
会津戦争後にアメリカへ留学をしていた
山川健次郎(勝
地涼)は、5年間の留学を経て、日本
に帰ってきていた。

**********

八重) 悲しむ人は幸いなり。
    その人は、慰められるであろう。
ゴードン) (英語)結構。主は、慈しみ深く、
      常に悲しむ人々と共にあります。
八重) (英語)ゴードン先生、質問があります。
ゴードン) (英語)なんでしょう?
八重) 悲しむ人がなぜ幸せなのでしょう?
    逆ではないですか?
生徒1) ホンマやな。悲しんでる人は、可哀想や。
生徒2) 耶蘇様は、薄情なお方なんやろか?
ゴードン) いやいやいや。人は、悲しみ、絶望した時
      にこそ、主の愛の深さに触れる事ができる
      のです。(英語)それこそが真の慰めです。
生徒2) 今、何て言わはったん?
八重) そんじも・・・
    悲しい事なんか、ない方がいいに決まってる。

**********

八重) 耶蘇の教えはどうにもわがんねえ。わだすに
    は、正しい事を言ってるとは思えねえだし。
佐久) 神様が間違った事を言うべか?
八重) 「馬太傳(マタイ伝)」には、悪い者に手向がっ
    たらなんねえと書いである。
佐久) 喧嘩するなという事が?
八重) それどころでねえ。右の頬を殴られだら、
    左の頬も出せというんだし。
佐久) ふ~ん。
八重) こんな教え、会津なら、子供にも通用しねえ。
    やられっ放しでいんのは、卑怯者か臆病者だ
    けだ。武士のすっ事ではねえ。
佐久) んだなし。
八重) もっとおかしな事も書いてあんだ。
佐久) ん?
八重) 敵を憎むなと。
    敵の為に祈れと言うげんじょ、殴ってきた相手
    を憎まねえ人間が、この世にいんべか?
佐久) 耶蘇の神様は、
    国を追われた事がねえお方なんだべ。
八重 あんつぁま、
   なじょしてわだすに、これを学べと言うんだべ?

**********

覚馬) この先、日本が、間違った道に進まない為に
    は、良心を持った人間が必要です。
襄) その為の学校なんです。
   どうか、私に力を貸してください。
覚馬) よく、わかりました。あなたの学校、ぜひ、京
    都に作って下さい。わだすが、力になります。
襄) ありがとう!
覚馬) 何だ?

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襄) ありがとう! ありがとう!


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槇村) 好み言うてみい。
    細面がええか? 丸顔が好きか?
襄) いや、顔には、こだわりません。ただ、東を向い
   ていろと言われたら、3年でも東を向いているよ
   うな、そんな婦人は、御免なんです。

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襄) 学問があって、自分の考えをはっきりと述べる
   人がいい。宣教師は、いつどこで命を落とすか
   わかりませんから。一人で生きていけなければ
   困ります。私の仕事を理解し、もし、私に過ちが
   ある時は、教え導いてくれるような人。私はそう
   いう人と、温かいホームを築きたい。
槇村) はあ~そげな恐ろしげなおなご、
    わしは大の苦手じゃがの・・・待てよ?
    わしの苦手なおなごといえば・・・


**********

ゴードン) 主は、人を裁くなと教えています。
八重) 先生。
    では、司法省は何に為にあるのですか?
ゴードン) 今は、政治ではなく、
      魂について話しましょう。
八重) ・・・わがんねえ。


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襄) 何をしてるんです?
八重) ん?

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襄) あれ? 八重さん。
八重) 新島様?
襄) どうしてここに?
八重) 兄の家ですから。
襄) 兄の家・・・。じゃあ、
   覚馬さんの妹というのは、あなたですか?
八重) はい。
襄) お、落ちたらどうするんです?
八重) 京都の夏は暑くて敵いません。こうして、
    井戸の上に座ってんが、1番涼しいのです。
襄) いや・・・
八重) 大丈夫。ほら、平気です。
襄) いやいや、お、およしなさい!
八重) 新島様は、男のくせに怖がりだなし。
襄) わあ~わかった。危ない!

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八重) あの・・・
襄) あ・・・お、落ちるかなと思って。
八重) 大丈夫だと言ったのに。
襄) すいません。不躾でした。
   ご婦人は、守るべしと教えられてきたので。
八重) 守る? わだしを?
襄) はあ。
八重) わだしは、守られたいなどと思った事はあ
    りません。人に守ってもらうようなおなごで
    はねえ。わだしは・・・、会津の戦で、鉄砲を
    撃って戦った。男と同じように、敵を倒し、
    大砲を撃ちこんだのです。


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八重) 7年過ぎた。んだげんじょ、わだしには、敵
    の為に祈れという、耶蘇の教えはわがんね。

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八重) ほかに何か御用はありますか?
襄) あ・・・一つだけ。
   八重さん、私の妻になっていただけませんか?


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アメリカ帰りの宣教師。日本では見かけないタイプの
男性・新島譲。同じく、あの時代ではなかなかいない
タイプの女性・八重。新島襄が惹かれるのは当然と
いうか、彼が求めるような女性は、八重以外いなかっ
たでしょうね、あの時代、あの時点では。出会うべくし
て出会ったというか、夫婦になるしかないじゃないか
と思ってしまう、運命の、時代の巡り会わせのようで。

耶蘇教、キリスト教の教えに対する八重の疑問は、
当然だと思うけれど、そういえば、戦国時代の人達、
農民や一般人はともかく、大名、侍は、そういう疑問
を感じなかったのでしょうか? 戦いに明け暮れてい
たはずの時代に、敵を憎むなという教えを受け入れ
ることができたのか・・・ちょっとそこが気になって。
信じれば救われる、天国に行けるというところだけ、
クローズアップされていたのなら、わかるような気が
するけれど・・・。実際は、どうだったんでしょうね?

私自身は無宗教で、キリスト教は、宗教というより、
思想としては面白いとは思うけど・・・というスタンス。
新島襄が宣教師である以上、宗教の話は避けられ
ないとはいえ、そういうところで、拒否反応が起こる
人もいるかもしれないなあと、ちょっと心配だったり。

とはいえ、新島襄のキャラが新鮮で、全く違う話で、
新しい物語が始まったという感じがして・・・。いきな
りプロポーズというのも、ダラダラ進むより、頭の切
り替えができてよかった。ここからはもう、八重と尚
之助ではなく、八重と襄の物語なんですよね。新し
い時代と八重の恋バナ。そんな始まりも悪くない。