なんとなく病院側が慌ててる雰囲気だったので不安に思った。

やはり骨盤に転移した癌が10%増えたらしい。

私にすると、それは当たり前だと思っている。

6週間の入院中に2回の手術。退院した翌日から休みなく働く。朝はバナナ程度、昼はほぼ食べれず、夜は帰ったらすぐ寝てるのではないかと。


重曹風呂に入る余裕もなく、多分琵琶の種も飲んでなかった。多分。

そりゃあ、増量するに決まってる。


怒っても仕方ないので、とにかく3度の食事、イベルメクチンと琵琶の種の粉、サプリメントを飲み、重曹風呂に入る事を約束した。


ただ、今回の仕事は多くの人に職を失わせたくない一心で頑張っているらしい。

私は彼が素晴らしいと思った。自分の命を犠牲にしてまで、、と思うが、でもこれが彼の生き様。私は彼を支えていくしかない。

私はある意味覚悟が出来たように思う。

人はいつか肉体から離れる。

早いか遅いかの違いだ。


人はどのように生きたか、生ききったかが大切だ。

私は以前のように泣く事はなかった。


荷物をやっと受け取った彼はネルシャツを着た写メを送ってくれた。彼は日本サイズがジャストサイズらしく、とても嬉しそうだった。干し芋を5袋、ミックスナッツの大きな袋を入れたから、少しの間は昼の心配はしなくて良さそうだ。



「美しいものとともに生きたものだけが、美しく死ぬ事が出来る」


美しい心を持つ彼と生きる私は美しく死ねるのだろうか、、