一日24時間
×365日
時の記憶は
ボクの選択の結晶
大きく分けるなら
選択の動機はふたつ
恐怖
か
歓喜
か
前者は
義務 責任 習慣
「しなければいけないこと」と云われること
たいていの人間は
一日の八割がたを
この選択を通して生きる
「取り返しのつかないことが起こらないように」
「何かを失わないために」
ボクがずっとそうだったように
感情は抑圧
虚ろな精神で
忍耐の見返りを
いつか
いつかと
期待しながら
心はここに無い
過去と未来を生きること
社会は暗に
それが成長だと教える
もうひとつは
喜び 楽しさ 興味
ただ してみたいから
心惹かれるからという理由
子供の瞳が輝いているのは
行動の動機が
今ここに在るゆえだ
感情は解放
ただ直感と好奇心の まま
この瞬間を新鮮なものと
生きている
ボクが
あの
ワクワクした世界と
創造力を失ったのは
いつだったろう?
それは
世界は素晴らしいものばかりではないと
教えられた頃だったかもしれぬ
得体の知れない恐怖が
この世にはたくさんあると
喜びよりもお金を追求するようにと
社会のしくみは
ボクらを怯えるように導いていた
今日も
創造力溢れるアーティストたちが
お金にまみれては
精神を枯らせてく
魂を腐らせてく
恐怖は
精神を凝り固まらせる
歓喜は
魂を揺り動かし解放する
どんなカタチの感情であれ
そのエネルギーを持っている
停滞した思考に従うか
流動する心に乗るか
前者は
「病」
と呼ばれる現象を通して解消され
後者は
「創造」
と呼ばれる現象を通して
解消されるようだ
ある人は云う
人はなかなか変われない
と
それは間違ってはいない
性格は与えられた性質だ
しかし
生きる動機を変えることはできる
同じ一日を
過去の築いた恐怖を見ながら
選択するか
今が与える直観に委ねて
選択するか
誰かを本当に愛するならば
前者を生きる者に
後者を生きるきっかけを
もたらすだろう
キミは変わったの?
誰かがボクにそう訊くなら
ボクは笑って答えよう
「何も」
と
そう
ボクは同じ日常を
何の変哲もない日常を
生きている
変わったのは
世界が見るボクじゃない
ボクが見る世界だ
ボクの生きる動機は
今
恐怖から愛に染まってく
父は云った
何事もほどほどがいい
平凡に生きることの素晴らしさを知れ
若き其の娘は
むしろ反発した
どうせ一度きりの人生
できるなら多くを得る旅を
誰よりも先へ
どこまでも上を見たいと願った
幼き情熱は
多くがそうであるように
人生の勝利を夢見
優秀であること
完全であること
を求めた
少女は
二十になる頃ようやく気付く
成功
しかしそれは
まるで実体なき蜃気楼
彼女は見る
勝者の喜が
敗者の悲を餌にするその醜さを
優越という光のもとには
屈辱という影が常に落ち
自分が優位に立つことは
常に
誰かを劣位に貶めることに等しかった
勝利は更なる勝利へと
枚挙に暇なく
彼女を追い詰めるのみ
彼女にとって
成功は幸福を意味しなかった
そこで
彼女は成功を捨てた
それでもなお
頂上を求めた
―しかし
果たして
何の頂上を求めれば?
この世で最高のものを
探し探し
彼女のたどり着いた答え
それは
「神」だった
神の心に敵うべく
特別であらん
清く正しくあらんと
彼女は夢中になった
それまで積んだ
成功も所有物も嬉々と捧げ
「愛と献身」と称して身を削り
期待と希望を胸に
一心に人に奉仕せんと勇んだ
彼女はやがて
人々からの祝福と羨望のもと
「誇り高き何か」
になったかに見えた
彼女は恍惚を知る
その奉仕ゆえ
善良さ、正しさゆえ
神のもとで選ばれたのだと
しかしその歓喜は
長くはもたなかった
周囲ではあらゆるリーダーが
その特別さと正しさのもとで
争っていた
笑顔の仮面の裏で
彼らはほのめかす
「見よ
あの愚か者たちを
我らはより正しい
見よ
あの罪人たちを
我らこそ光ある善良な人間
そして
私の魂こそ誰より特別なり」
と
互いに
タブーの水面下で
嫉妬と競争心を交わらせて
神の報酬を仰いでいた
崇高さを競っていた
彼女は知る
誰かの「特別さ」とは
「特別でない」人を踏み台に
築かれたもの
善こそが
悪を餌食にしている「信仰」を
彼女は叫んだ
神とは
悪を嘲り
このような偽善者たちを求めているのか?
と
叫びと涙は
虚空に消えゆくばかり
彼女にとって
神のもとで特別であることは
幸福を意味しなかった
すべてに失望した彼女の胸に
父の声が蘇る
若さゆえ
情熱も悪くはない
しかし
いつかお前もいつか知るだろう
平凡であることの幸せを
普通に生きることの喜びを
彼女が
心密かにその言葉の意味を
悟ったとき
待っていたように
ひとつの出逢いが訪れた
彼女のうちに
何かがが目覚めた
もっとも平凡にして
もっとも特別なもの
成功も失敗も
勝利も敗北も
善も悪も
境界が崩れ
道しるべを失った彼女に
与えられた最後の救い
それは
ただ
一人の人間を愛する心だった
彼女が
正義と道徳に生きた道にも
善良さと真理を求めた道にも
見出だせなかったものを
たった一人の人間がもたらした
愛を知ることは
ただ
この瞬間を生きることだった
目的は消えた
しかし
あらゆる平凡さを
このうえなく特別にする力を
愛は彼女に与えた
そのとき
彼女の胸の蓮は開いた
それは
最後の一輪の花
探した幸福の香が
初めから
己の内に仕掛けられていたことに
ようやく
気付く瞬間だった
一人を愛することは
生をまるごと愛することだった
何事もほどほどがいい
平凡に生きることの素晴らしさを知れ
若き其の娘は
むしろ反発した
どうせ一度きりの人生
できるなら多くを得る旅を
誰よりも先へ
どこまでも上を見たいと願った
幼き情熱は
多くがそうであるように
人生の勝利を夢見
優秀であること
完全であること
を求めた
少女は
二十になる頃ようやく気付く
成功
しかしそれは
まるで実体なき蜃気楼
彼女は見る
勝者の喜が
敗者の悲を餌にするその醜さを
優越という光のもとには
屈辱という影が常に落ち
自分が優位に立つことは
常に
誰かを劣位に貶めることに等しかった
勝利は更なる勝利へと
枚挙に暇なく
彼女を追い詰めるのみ
彼女にとって
成功は幸福を意味しなかった
そこで
彼女は成功を捨てた
それでもなお
頂上を求めた
―しかし
果たして
何の頂上を求めれば?
この世で最高のものを
探し探し
彼女のたどり着いた答え
それは
「神」だった
神の心に敵うべく
特別であらん
清く正しくあらんと
彼女は夢中になった
それまで積んだ
成功も所有物も嬉々と捧げ
「愛と献身」と称して身を削り
期待と希望を胸に
一心に人に奉仕せんと勇んだ
彼女はやがて
人々からの祝福と羨望のもと
「誇り高き何か」
になったかに見えた
彼女は恍惚を知る
その奉仕ゆえ
善良さ、正しさゆえ
神のもとで選ばれたのだと
しかしその歓喜は
長くはもたなかった
周囲ではあらゆるリーダーが
その特別さと正しさのもとで
争っていた
笑顔の仮面の裏で
彼らはほのめかす
「見よ
あの愚か者たちを
我らはより正しい
見よ
あの罪人たちを
我らこそ光ある善良な人間
そして
私の魂こそ誰より特別なり」
と
互いに
タブーの水面下で
嫉妬と競争心を交わらせて
神の報酬を仰いでいた
崇高さを競っていた
彼女は知る
誰かの「特別さ」とは
「特別でない」人を踏み台に
築かれたもの
善こそが
悪を餌食にしている「信仰」を
彼女は叫んだ
神とは
悪を嘲り
このような偽善者たちを求めているのか?
と
叫びと涙は
虚空に消えゆくばかり
彼女にとって
神のもとで特別であることは
幸福を意味しなかった
すべてに失望した彼女の胸に
父の声が蘇る
若さゆえ
情熱も悪くはない
しかし
いつかお前もいつか知るだろう
平凡であることの幸せを
普通に生きることの喜びを
彼女が
心密かにその言葉の意味を
悟ったとき
待っていたように
ひとつの出逢いが訪れた
彼女のうちに
何かがが目覚めた
もっとも平凡にして
もっとも特別なもの
成功も失敗も
勝利も敗北も
善も悪も
境界が崩れ
道しるべを失った彼女に
与えられた最後の救い
それは
ただ
一人の人間を愛する心だった
彼女が
正義と道徳に生きた道にも
善良さと真理を求めた道にも
見出だせなかったものを
たった一人の人間がもたらした
愛を知ることは
ただ
この瞬間を生きることだった
目的は消えた
しかし
あらゆる平凡さを
このうえなく特別にする力を
愛は彼女に与えた
そのとき
彼女の胸の蓮は開いた
それは
最後の一輪の花
探した幸福の香が
初めから
己の内に仕掛けられていたことに
ようやく
気付く瞬間だった
一人を愛することは
生をまるごと愛することだった
彼女は訊ねた。
「どんな願いでも叶えられるとしたら
あなたは何を望みますか?」
そのとき
人生の錬金術をマスターした彼女は、
全てを実現させる自信に溢れていた。
その場に居た人は
次々に嬉々と自分の夢を口にする。
会社を創りたい
幸せな出逢いと結婚を
世界中を旅したい
名誉ある功績を
しかしながら、
私はすぐに答えを返せなかった。
学生だった私の脳裏に
浮かんでは消えていく数々の夢のカタチ、
欲望の形。
人生の勲章と称する成功の類。
美しく魅力的な生き方のストーリー
それらは何故か
すべて虚しく私の心を空振りしていった。
成功?
だから何なのだろう?
それが何になるのか?
すべていつかは消えてくというのに
ごめんなさい
私には夢がわかりません
その前に
私は知りたい
永遠になくならないものが何なのか
それがあるとするなら、
それが答えです
こんな私を
誰もが考えすぎだと笑った。
その想いを理解する友はいなかった。
私がおかしいのか?
いい加減面倒になった私は
口をつぐむことを覚えた。
夢を持て
それでも
社会からそう問い詰められる度、
臆病者の私は、
そのつどありきたりな夢をでっち上げては
自分の心を奮い起たせようと試みる。
しかし、
そうして注いだ偽物のオイルは
そう長く私の精神を働かせてはくれない。
当然だ。
それは私の真実じゃない。
私は何度も立ち止まる。
これじゃない
こんなもんじゃない
私はホントは何がしたい?
幼き頃から自分の中に
もう一人の自分の存在を感じていた。
その声が聞けるならと
何度試みただろう。
いつしか私は、
その音なき声を
魂と呼ぶようになっていた。
魂は年を経る度に
沈黙を深めていくかに思えた。
歩みの中
絶望と倦怠の中で
あらゆることが無意味に思えるようになっていった。
しかし
ある日ふと気付いた。
私がまだ知らないこと
私がただどうしてもひとつ
理解したいことがある
知識ではない
精神と心すべてで知りたいこと
神が愛だというなら
私はまだ神を知らない
愛するということの本当の意味を
私はまだ知らない
あまりにも軽く使われ過ぎてしまった
その言葉の真意を
魂が理解したがっていたのだ。
私にそのとき
初めて願いが生まれた。
溢れんばかりに人を愛したい
喜びで涙が出るほどに
自分のすべてを
まよいなく捨てられるほどに
そのとき
痛烈なほどの願いは
魂の声とひとつになり
瞬く間に天まで届いたかにみえた。
それからすぐ
私は彼と出逢った。
私の願いは聞き届けられた。
儚きものを願うなら
儚きものを得るだけだ。
誰もが歩みたがる門を選ぶなら
誰もが用いる錬金術を使えばいい。
しかし
自分に気付くなら
その声に耳を傾けるなら
そして
ただ
自分を求めるなら
そこには
どんな錬金術も必要なく
真摯な祈りだけが
門をくぐり抜けるだろう。
それは驚くべき神しくみ
開かぬ門はない
どんな狭き門であろうとも
私は今
彼を愛することを通して
日々
神を知るのです
ありがとう
「どんな願いでも叶えられるとしたら
あなたは何を望みますか?」
そのとき
人生の錬金術をマスターした彼女は、
全てを実現させる自信に溢れていた。
その場に居た人は
次々に嬉々と自分の夢を口にする。
会社を創りたい
幸せな出逢いと結婚を
世界中を旅したい
名誉ある功績を
しかしながら、
私はすぐに答えを返せなかった。
学生だった私の脳裏に
浮かんでは消えていく数々の夢のカタチ、
欲望の形。
人生の勲章と称する成功の類。
美しく魅力的な生き方のストーリー
それらは何故か
すべて虚しく私の心を空振りしていった。
成功?
だから何なのだろう?
それが何になるのか?
すべていつかは消えてくというのに
ごめんなさい
私には夢がわかりません
その前に
私は知りたい
永遠になくならないものが何なのか
それがあるとするなら、
それが答えです
こんな私を
誰もが考えすぎだと笑った。
その想いを理解する友はいなかった。
私がおかしいのか?
いい加減面倒になった私は
口をつぐむことを覚えた。
夢を持て
それでも
社会からそう問い詰められる度、
臆病者の私は、
そのつどありきたりな夢をでっち上げては
自分の心を奮い起たせようと試みる。
しかし、
そうして注いだ偽物のオイルは
そう長く私の精神を働かせてはくれない。
当然だ。
それは私の真実じゃない。
私は何度も立ち止まる。
これじゃない
こんなもんじゃない
私はホントは何がしたい?
幼き頃から自分の中に
もう一人の自分の存在を感じていた。
その声が聞けるならと
何度試みただろう。
いつしか私は、
その音なき声を
魂と呼ぶようになっていた。
魂は年を経る度に
沈黙を深めていくかに思えた。
歩みの中
絶望と倦怠の中で
あらゆることが無意味に思えるようになっていった。
しかし
ある日ふと気付いた。
私がまだ知らないこと
私がただどうしてもひとつ
理解したいことがある
知識ではない
精神と心すべてで知りたいこと
神が愛だというなら
私はまだ神を知らない
愛するということの本当の意味を
私はまだ知らない
あまりにも軽く使われ過ぎてしまった
その言葉の真意を
魂が理解したがっていたのだ。
私にそのとき
初めて願いが生まれた。
溢れんばかりに人を愛したい
喜びで涙が出るほどに
自分のすべてを
まよいなく捨てられるほどに
そのとき
痛烈なほどの願いは
魂の声とひとつになり
瞬く間に天まで届いたかにみえた。
それからすぐ
私は彼と出逢った。
私の願いは聞き届けられた。
儚きものを願うなら
儚きものを得るだけだ。
誰もが歩みたがる門を選ぶなら
誰もが用いる錬金術を使えばいい。
しかし
自分に気付くなら
その声に耳を傾けるなら
そして
ただ
自分を求めるなら
そこには
どんな錬金術も必要なく
真摯な祈りだけが
門をくぐり抜けるだろう。
それは驚くべき神しくみ
開かぬ門はない
どんな狭き門であろうとも
私は今
彼を愛することを通して
日々
神を知るのです
ありがとう