昨日、駅前に建設中のマンションのモデルルームへ行ってきました。
買えるような身分ではないことは十分承知の上で、マンションってどんなところだろう。
中古で出た何年か後に買えたらいいな、という軽い気持ちで見学しに行きました。
出迎えてくれた営業マン。彼のおかげで
その時は、自分の本心について知ることになるとは思ってもいませんでした。
まず、なぜ私がマンションに興味を持っているのか。
●家族構成は子供と2人であり、いずれ子供が巣立った後は一人暮らしとなる
●駅近の物件であれば、万が一売却や賃貸に出すとしても相手がみつかりやすい
●駅に図書館が入っており、読書が趣味である身としては、週末に徒歩で行ける環境はありがたい。
(車で行くと、立体駐車場にとめて移動しないといけない)
ここのマンションは、徒歩圏内に生活で必要なお店・病院・交通機関等そろっており、車がなくても生活ができる。
車の運転があまり上手でないジャムおじさんは、年を重ねたらいずれ車を手放したいと思っています。
そういうことが可能になる。
●玄関の鍵さえしめて、ベランダさえチェックすれば、台風対策はもうOK。
メリットをあげればきりがないのですが、一番の理由としては、小学校の校区内に建つマンションだからなんです。
今は実家に居候させてもらっているのですが、このままいくと、今通っている幼稚園とは別の校区の小学校になってしまうんです。
それで、営業の方がローンを組めるか調べてくださることになり、
結局組めなかったのですが、問題はそのあと。
営業の方が、「実は付き合っている彼女は両親が離婚していて。」と話はじめたのです。
ジャムおじさんを接客したあと、ずっと考えていたそうです。
今回マンションを購入したとして
子供にとってそれが一番幸せな方法なのか?と。
今子供は私と祖父祖母と暮らしていますが、マンションに住むとなると2人になります。
当然、正社員で働くと子供と過ごす時間は減りますし、一人だと帰宅してからもあわただしい状態。
果たしてそれが本当に子供にとってベストな状況なのかと。
そこで、私は気付いたのです。
自分のエゴで購入したかったのだと。
子供のためといいつつ、根底には家に固執していた自分がいました。
自分の家がほしいほしい。そのためにはお金が必要だ。もっと働かないと!
頭の中には、今一番大切にしないといけない子供と過ごす時間の大切さがすっかり抜け落ちていました。
ずっと昔から、将来は自分の家がほしいと思っていた私。
結婚して家をそろそろ建てようとなって、間取りまで決まって、地盤調査の予約までした段階にきて
お姑さんからのまさかのNO。その土地は私が有効活用したいから、ほかのところに住んでと。
今その場所は月極駐車場になっています。
夢みていた生活が一瞬でなくなり、それがきっかけとなりその後離婚。
ああ、私は固執していたんだな。と気づくことが出来ました。
それを営業の人に話すと、彼女さんも同じことを仰っていたそうです。
一番大切なものを見落としそうになっていた自分に気づかせてくれた彼に感謝です。
今しかない子供との時間。
働けるようになったらその時フルタイムでもなんでもしたらいい。その先ご縁があったら買えたらそれでいい。
「足るを知る」「今の環境に感謝して生活をする」ということが出来ていませんでした。
家を建てることが叶わなかった、成仏出来ずにいる幽霊のようになっていました。
マンションを売ることが彼の仕事なはずのに。
正直、売ってしまえばあとは知ったこっちゃない!っていう営業マンってたくさんいると思うんです。
でも彼は、目の前のお客さんが幸せになるためには、今どうすべきなのか。。。
そこをよく考えてくださっていました。
成仏できずに悶々と徘徊していた幽霊を脱却できて、なんだか心身ともに身軽になれたじゃむおじさんでした。