こんばんは〜🌙


いつしか食べたタルトを添えて。



ラジオやあらゆる媒体でお薦めしていた

読んだ本の感想を載せたいと思います。

完全にネタバレ有りなので、読み終えた方向けかもしれませんが感想共有をできたらとおもいます。それでは2作品について書いていきたいと思います。



720通りの読み方の中から

 道尾秀介】を読み終えて

私の読み方に対する感想。



読みえた瞬間、私の心に穴が空いた。死というものは突然で、善意もタイミングを間違えると悲劇を生んでしまう。


読んだ順番に章を追っていくと、「眠らない刑事と犬」で直向きに頑張る女性刑事、犬という相棒との信頼、家族の信頼が試されるテンポの良いミステリーに次も読むぞと、ここからどう繋がっていくのかと好奇心を掻き立てられた。


そのあとに「消えない硝子の星」を読んだことから、この小説には全く雰囲気の違う『希望』を探すことを諦めない物語に胸が苦しくて涙が止まらなかった。母と娘のあったかい運命を感じてより母を大切にしたくなった。私のお気に入りの物語だ。そして「飛べない雄蜂と嘘」から、ニシキモさんの登場に、ゆっくりと光が差し込むような泥臭い恋を感じた。そして、切ない救いと優しく輝く未来を願った。次の「名のない毒液の花」では、さらにミステリーが来たぞ、そして気持ちの良いエンドを迎えるぞと、ドキドキワクワクが芽生えたかと思った瞬間の死。ここから「眠らない刑事と犬」に繋がっていくのだが、これはあまりにも衝撃で無力だった。また『希望』を探しながら「落ちない魔球」を読むと、ニシキモさんのその後に出会い、それを見つけられたのだ。3章目として出会った時以来、私もまたニシキモさんに救われた。そして、生きるということ。生きてもらうという難しさを考えた。待ち望んでいたこの小説の終わり、私にとっては「笑わない少女の死」は、次へ次へと展開を待ち望んでいたにも関わらず、少女に笑って欲しいという願いがこんなにも一瞬で散ってしまった。読み終えた私の心は、砂時計のようにサラサラと沈んでいった。


私の読んだNには、細やかな輝きが散りばめられていた中で、誰にも左右できない死が待っていた。悲劇に直面するたびに、読みながら何度でも光を探した。出会うたびに蝶のようにひらひらと舞っていった。どうにもできないことも、世の中にはある。だけど今回、悲劇の物語で終わってしまった私は、やっぱり願う。この作品の中で、もう一度「消えない硝子の星」を求め、勝手ながらエピローグを作った。

721通り目のN





料理を好きなわたしが

プロの世界ってどんなものなんだろうと

【コンクールシェフ 五十嵐貴久】

を手に取った感想。



料理に興味ある方はもちろん、何かに向かって頑張ってる方向け。其々の生い立ちや、料理に対する考え方をもって、大舞台とも言えるコンクールの決勝に挑む物語。


6人の中から優勝できるのはたった1人。シェフたちは性格はもちろん戦い方も料理のジャンルも様々、6人の個性は分かりやすく異なっており、この人も勝ってほしいしこの人も!と思える人たちばかりだった。


私自身は、料理が好きと言えど日常的な料理しかしなかったため、誰でも作れるし多少なりと雑でも美味しく作れるものが「料理」であった。しかし、11秒を大事にする姿、11秒に追われる姿、たった一つのミスで風味がどうなるかなど、細やかに、そして勢いよく描かれた料理風景に私の料理に対する考え方も刺激された。


コンクールの結果としては、どんなに技量があっても、どんなに料理が好きでも、それまでどんなに努力をしてきても、センスやその時のコンクールのお題に適していないと勝てない姿に、選手たちと共に私も悔やまずを得なかった。とても王道なゴールであったと思う。




以上、2作品について書かせていただきましたほっこり次はどんな本に出会うか楽しみです!!