検査の結果が出た。

結果は陰性だった。

 

<参考に検査結果を載せます>

 


 リスクアセスメントの部分には、各トリソミーを持っている可能性(確率)が記載されている。

上段が年齢から推測される確率、下段が今回の検査結果を反映させた私固有の確率だ。

上段より下段が低ければ、同年代の妊婦と比べて確率が低いことになる。

 

診断としては陰性だった。

 

が、これは、超音波所見にて何の異常もなかったわりに、確率としては高い数字が出ている。その原因となっているのが母体血清マーカーの値である。

 

Free-β hCG 71.790IU/L 1.4924MoM

PAPP-A 1.942 IU/L 0.6910MoM

 

と結果の紙には記載されている。MoMと書かれている方が平均からどれだけ離れているかを表す値である。平均は1で表される。

 

つまり私はhCGは平均より高く、PAPPは平均より低いことを示している。

そして、この場合、21トリソミーである可能性は割と高いのだ。

けれども、超音波では何の問題もなかったから、陰性と出たのである。

 

血液検査が悪かったのを見て、私はこの二つの血清が妊娠の何に関わっているのかを調べた。

そもそも血清値がトリソミーの頻度と直接的にどう関係があるのかはわかっていないのだ。

ただ、この血清の値とトリソミーの頻度に相関性があったから、この血清の値を使って、トリソミーである確率を推測することができる、ということがわかっているに過ぎない。

だからこそ、確率でしかないのだけれど。

 

調べた結果、PAPP-Aの値が低かった場合、胎盤の機能に問題がある場合があることがわかった。

 

私はこの結果を夫に見せ、ここに書いてあるのと同じように説明した。

 

夫は

 

「血液検査の結果が悪かったのね」

 

と言った。その通りである。

そして、私が今通っている産院では希望すればクワトロ検査を受けることができた。

さらに、結果が芳しくない場合、検査を受けてみる選択肢があることを話し合い済みだった。

 

「血液検査ってことなら、クワトロ検査受けてみる?」

 

夫の提案にどう答えていいかわからなかった。

感情的には受けたくない。けれども、血液検査の結果が悪かったのは確かで。

トリソミーはないかもしれない。

けれども、胎盤機能に問題があるかもしれないことは否定できなかった。

 

……問題があったとしても、私にできることなんて何もない。

それでも、心配なものは心配だった。

 

「う、ん……」

 

私は夫の提案を否定できなかった。否定できる根拠がなかった。

クワトロ検査で使う血清マーカーも胎盤機能に関わるものはある。

もしかしたら今回よくなかっただけかもしれないし、次受けてみて正常だったら、少しは安心できるかもしれない。

 

ただし、出生前診断に対する世間の目のキツさ。

受けることで責められるかもしれないという恐怖。

 

あの産院は中絶を取り扱っていない。

中絶を取り扱っている産院の方が女性の権利に対して敏感な考えを持っているように私は感じていた。

誰だってそんな手術をするのは嫌だろう。けれども、その後の女性の人生のために、そういう産院は手術をしてくれているのだ。


もし、今の産院で出生前診断を受けたいといえば、何らかの差別を受けるのではないか。


そして何より、もし、今度こそ陽性だったら?

確定検査を受けて、そのあとは?

 

そう思うと気が進まなかった。

 

 

<おまけ・その他の結果>

 


上のグラフは各種計測結果のグラフです。

したの黒い写真はエコーや血の流れ方等が印刷されています。

 

Nasal bone lengthは鼻の骨の長さです。

この値のみ西洋人の平均が使われており、日本人の平均との比較ではないとのこと。もし青い線の上に印がついていた場合は、西洋人並みに鼻が高い子ということです。

 

 

4Dによる記念撮影。

 


なんとなく全景がわかる。

鼻が高い。へその緒ある!!!


検査結果を受け取るのに追加で3000円程かかった。