だったらいいな♪ 藤北のお話

だったらいいな♪ 藤北のお話

藤北が幸せになるお話♥ほぼ短編。
非公開なのはびびってるだけですw良かったら読んでやってください。
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※すべてフィクションです。

BL 苦手な方にはおすすめできません。

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F-side



「んじゃねー。おーつかれーい。」

夜通しの収録を終えて、疲れがピークのはずだがいつも通りのゆるーいテンションで挨拶をした玉。マネージャーの運転するワゴン車から降りていった。
終わり時間のわからない長丁場の現場だったため、メンバー数人ずつ送迎してもらっていた。

車内に残されたのは俺と北山。最後列に2人並んで座っていた。

またしばらく車に揺られていたら、いつの間にかうたた寝をしてしまった。

温かい重みを肩に感じて目を開けると、隣にいる北山も眠ってしまっていた。


だらんと無防備に開いた手のひらはシートに投げ出されている。


俺はその手をそっと握った。

北山が目を覚まさないのを確認してから、窓の外に視線を向けた。


街路樹の間からいくつもの光が溢れて、チカチカと瞬き流れていく。

車が揺れるたびに、肩にかかる重心がずれる。


そうしている間にも北山が目を開けるかもしれない。もしかすると次の衝撃で起きてしまうかもしれない。


けれど俺は瞬く光を見つめ続けた。

北山の手の温もりを感じていたかった。


なぜか自信もあった。


もしも目を覚ましても、北山は知らないふりをしてくれるだろうと。

今までがそうであったように、これからも、きっと。


北山のそういうところが、好きだ。


俺たちが、お互いの気持ちを確かめ合うことは絶対にないのだ。



「藤ヶ谷さん、着きましたよ。」


バックミラー越しにマネージャーと目が合った。

俺は北山の手を離し、カバンと飲みかけのペットボトルを手に取った。


「ありがとう。お疲れ様。」


マネージャーに声をかけそのまま振り返らずに車を降りた。

まだ温もりの残る左手をぎゅっと握り締めながら。




K-side




「ありがとう。お疲れ様。」


目を開けると、藤ヶ谷の後ろ姿。

スライドドアがゆっくりとしまり、ロックがかかる音がした。


しばらく走ると、マネージャーは「もうすぐ、着きますよ」と声をかけてきた。


「ぐっすり眠ってましたね笑」


バックミラー越しに笑顔を覗かせたのは、俺よりもひと回りくらい年下のマネージャー。

深夜の送迎にも関わらず、疲れをみせない好青年だ。


「さすがに寝ないとキツイわー笑」


俺がそう返すと、彼は「そうっすよね」となんの疑いもない様子で相槌をうった。


眠って、うっかり肩にもたれかかるなんてよくある芝居。

しかし、彼には通用したみたいだ。



…藤ヶ谷は、気づいたかな?



俺は、まだ温もりの残る右手を

ぎゅっと握りしめた。