観てきました。
映画「オッペンハイマー」
 
アカデミー作品賞ほか多数受賞の。
ってことに興味が湧いたわけではありません爆  笑
 

 
監督・脚本・製作:クリストファー・ノーラン
出演:キリアン・マーフィー マット・デイモン
ロバート・ダウニー・Jr  ケネス・ブラナー ジョシュ・ハートネットなどなど、結構な布陣ですびっくり
 
「原爆の父」と言われた物理学者ロバート・オッペンハイマーの生涯を描いている。
 
う~ん。
難しいです。
時代が飛ぶのは、モノクロとカラーで理解できるものの、この聴聞会は誰のためのはてなマークとか、この政治家は誰はてなマークとか前知識がないと追いつかない面も。
アメリカの国政とか分からないし。
ほとんどが、誰かと誰かの会話で成り立つ内容になっていて、日常が描かれるという面は少ない。
 
だけど、概ね理解できるような作りになっていた。
 
そして、不気味な効果音や音楽は緊張を強いる。
3時間の間、ほとんど緊張していると言ってもいいかも。
 
終わって、エンドクレジットが上がってきたときに、なぜだろう、鼻の奥がジ~ンとして涙が出てきた。
なんのための涙だったのかわからない。
不思議な感覚。
 
オッペンハイマーは、ちょっとアブナイ人って感じだった。
気に入らない教授を毒殺しようとするなんて・・というエピソードは、その後の彼を理解するには、なるほどなぁなのである。
よく出来た映画だと思った。
アインシュタインとの謎の会話が、最後に明かされるが、ん~~やられたって感じ。
友人いわく、あのシーンは、何かで観たことがあると。
有名なエピソードなのかな。
 
物理学者とか科学者とか、何かを研究して何かを見つけたい、成し遂げたいという探求心には限りがない。
そこは、人としての善悪とか倫理観とか、そう言うものの前では無力なのかもしれない。
良かれと思って発見したなにか。
善だと信じて作ったもの。
そこで終わるわけもなく、原爆投下の後、彼は水爆には反対をするが、時すでに遅し。
その後、米ソの冷戦時代を迎えることは明白だったはずなのに。
いや、原爆実験をした時点では、これは正義と信じられていたのだろう。
世界戦争を終わらせることが出来ると、本気で考えていたのだろうと思う。
ヒトのやることには限りがない。
神の領域に踏み込んだ人間。
そのうち、神の鉄槌を受けるのは当然だろうと思うけれど。
どんな形で、その日を迎えるのかはわからないけど。
 
オッペンハイマーはユダヤ人です。
だから、ヒトラー率いるナチスドイツに先を越されたくなかった。
そこは阻止するという強い意志があったと思う。
当時のドイツは脅威であったと思う。
しかし、ヒトラー亡き後、脆弱になったドイツは降伏。
しかし原爆開発の「マンハッタン計画」は、日本を降伏させるという点で続行された。
当時、アメリカ兵の犠牲も多かったことを考えると、彼らには当然の成り行きだったんだろうと思える。
原爆実験の、この時点で多大な犠牲が出ることは分かっていたのに止ることはなかった。
しかも、弱体化していた日本に、こんなものを投下させる意味があるのかと考える人もいたはず。
今だから思うよね。
原爆投下しなくても時間の問題だったよね。
日本軍が諦めない姿勢をとっていても、それは時間の問題だったと思うよ。
とはいえ、アメリカはソ連をけん制する意味での原爆投下だったのだろうから時間は関係なかったね。
なんとしても、この新しい爆弾を使って力を示したかったのだろう。
しかし、その後、ソ連も原爆実験に成功。
オッペンハイマーは、核開発競争を懸念してトルーマン大統領に面会をするが相手にされなかった。
 
戦後、ソ連のスパイという嫌疑をかけられたオッペンハイマー。
妻も、弟夫婦も共産党員であった。
しかし、彼自身は共産党員ではないものの集会に出ていたことが防露され「赤狩り」の標的にされ、公職を追放されている。
冒頭の聴聞会は、彼のスパイ疑惑であった。
 
ニューメキシコでの実験だけど。
この実験で被ばくしなかったのかな。
したよね、きっと。
実際の実験が映画のとおりなのか知らないけど、あんな無防備で実験なんかしたら、絶対に被ばくしてると思うけどね。
でもって、その土地を研究のための街に変えたのだけど(それも凄いなと思った汗
実験後、その土地を「先住民に返すよ」と言っているシーンがあって、アホかと思ったのだった真顔ハッ
 
平日の午後の映画館は、春休みで学生が多く、何を観に来たのか知らないけど飲み物も買えないくらいの混雑だった。
彼らは、この映画を観るわけではない。
それでも、そこそこの入りで、若者たちが連れ立って席に着いたのを見て友人が「若者たちが来てる」って嬉しそうだった。
友人が「この映画どう思う?」って聞いてくれなかったら観なかったかもしれない。
観たい気はあっても長丁場に挫折していたかも。
だから、誘ってくれてありがとう!!
 
 
昨日もまた「大戸屋」ごはん。
ほっけの塩焼きの定食にキャベツサラダつけました。
下矢印
で、夜ごはんも、ほっけとサラダだったワタシ(笑)