「なんで私が」

「なんでこの子が」

「なんでこうなったんだろう」

「なんで気づかなかったんだろう」

小児科の先生が出ていった後、
そんな思いで頭がいっぱいで苦しかった。

ほんの数時間前は
これから産まれてくる命が楽しみで
お祝い膳に期待したり
長男の反応を想像したり
そんな些細な楽しみに胸が踊ってたのに。

もう絶望しかなかった。

大きな病院に送られる前に看護師さんが
少しだけ赤ちゃんを連れてきてくれたけど
素直におめでとうと言えなかった。
素直に可愛いと思えなかった。
でも、薄情なお母さんだと思われたくなくて
「かわいいですね。」と言った。

その間も頭の中は
「育てるか、育てないか」でいっぱいでした。