SHINeeのジョンヒョンさんがこの世を去って3日間が経ちました。私はその日珍しくひどい風邪をひいて寝込んでいて、ふと目覚めて開いたツイッターに遺体という文字を見つけ視界が歪んで行くのを感じました。彼の他界が確定的になったとき 、そばに居た幼い息子がびっくりして後退りするほど泣きました。
3月にSHINee World Vのロサンゼルス公演に行った時、隣の席に座った女の子に誰が一番好きかと聞かれ、咄嗟にこう答えました。
"Everyone. I've been in love with them for six years but still can't choose one of them. "
誰か一人を選ぶことができないほど全員大好きなSHINeeですが、しかし私はその中でジョンヒョンさんには少し複雑な気持ちを持っていました。
それは、畏怖であり、これ以上は近づいてはいけない、という漠然とした感覚でした。何というか、これ以上はまったらやばいなと。
今年4月にジョンヒョンさんのEsquireのインタビューをあるファンの方が和訳したものを読んではっとしました。彼が幼少期から持っていたと語る憂鬱感が自分が抱えて来た憂鬱感ととても似ていると感じたからです。
そのときにしたツイートが以下です。
「RTしたジョンヒョンさんのインタビュー、衝撃的だった。何が衝撃的だったかというと、非常におこがましくも自分の気質や幼い頃からの考え方と重なるところが余りに多い。」(以下略)
私のこれまでは憂鬱感と不安感と戦いの連続だったように思います。余り人に話すことはありませんが、ジョンヒョンさんが患っていたと言われる病気に罹っていたこともかつてはありました。10代の頃、私はその憂鬱感に飲み込まれないようにするにはもっと強くならなければならない、どうすれば強くなれるのか、そういったことをずっと考えていました。大人になってしばらく経ってやっと、人生はもっと楽しむことに集中していいものなんだなと思うようになりました。
ここまで書いてきた内容は、私が彼と似ているから彼の気持ちが分かるということを言いたいのでは決してありません。これ以上近づいてはいけない、そう思ったのは自分自身の葛藤を思い起こさせるからだと気づいた後も、ジョンヒョンさんは私を惹きつけて止みませんでした。
ジョンヒョンさんのステージで最も忘れることの出来ない瞬間は、初めての東京ドーム公演のソロステージの冒頭のシーンです。数万人の観客の視線を惹きつけながらDéjà-Booをアカペラで口ずさみ一人歩く彼の何と艶やかだったことか。初めてドーム公演、伴奏も演出も無いステージであれ程に華やな人を私は後にも先にも見たことがありません。
彼は決して鬱に追い詰められ夭折した歌手という言葉で表現し尽くされる人ではありません。ジョンヒョンさんが表現してきたものは鮮やかで優しくセクシーで切なくてパワフルで誠実でキュートで、その全てが彼の世界を作っていました。
ジョンヒョンさん、貴方の遺した音楽を私はこれからも慈しみながら生きていきます。だから、さようならのかわりにこう言わせてください。
おやすみなさい。貴方は美しく眠り続け、私はこの先もう少しの間寝たり起きたりを繰り返します。
その眠りの中の夢のどこかで、もう一度貴方の歌声を聴くことができたらいいな。
安らかにお眠りください。ありがとう。お疲れ様。大好きです。



