昨夜、谷村新司さんの「リサイタル 2020 The singer 」がライブ配信されました。大阪のフェスティバルホールという会場からの生中継で、お客さんを入れて行われたものです。 事前に、声は出さないでくださいというお願いがあったらしいですが。振ってましたねぇ、ペンライト。(笑)
だんだんコンサートも細心の注意を払った上で行われるようになってきました。
ライブ配信の場合は、人数制限がありませんし、私の場合は、移動するための負担がほとんど無いため、助かります。その場にいることの意義や臨場感は半減するかもしれないですけれども。
コンサートでは、歴代の歌を辿りながら、その当時のエピソードや、歌に込めた思いなどが語られました。今年お亡くなりになった服部克久さんも多くの歌を編曲されていたとか。編曲も大事な要素になるもので・・・。才能豊かな音楽家をどれだけ集められるかというのも、アーチストには大切なことなんだな、と改めて思います。
また、それぞれの歌に込められる『思い』と、物語性が程よく調和して、聴き手の心に化学反応を起こした時、歌は初めて聴き手に届くのではなかろうかと、昨夜はつくづく思いました。
「いい日旅立ち」「昴」「群青」もそうですが、「木綿のハンカチーフ」「私鉄沿線」「心もよう」「シクラメンのかほり」「風に立つライオン」「無縁坂」「ブルー・スカイ・ブルー」「愚か者」「かもめが飛んだ日」・・・等々。
「銀河鉄道999」もそうですね。少年が少し年上の女性と別れて旅立っていく過程を、簡潔な言葉で表現する・・・作詞は、今は亡き山川啓介さん。今でも尊敬して止まぬ作詞家の一人です。
そうして考えていくと、今の、特にダンスしながら歌われる歌は、物語性を全く持っていないように思われてなりません。だから化学反応が起きず、ただその時に多感な時期だった世代にしか通じない。
若い人たちの中にも、昭和歌謡ファンがいるというのも、尤もな話です。
これからも、そうした化学反応を起こすような歌が現れ続けてくれることを願っています。