閉館時刻まであと僅か。
こんな時に限って、自然現象に襲われ世界遺産よりもWCの二文字しか
頭に浮かばなかった自分を恥じたい。
こんな時な無になるのが一番。そう自分に言い聞かせてひたすらダッシュ。
必死の思いでたどり着いた目的地「秘儀荘」は、こんなところでした。
ここか?と思いきや、ここではなく。さらに階段を上り下りして向かいます。
すぐ隣には駐車場、電灯も備えてあり現代チック。
大小60の部屋からなる大邸宅で、大広間の壁一面に描かれた等身大の人物。
無表情を決め込むもの、憂いを乞う者、情けをかけるもの、憐れむもの
悲痛の叫びをあげるもの……、人間が表現しうるすべての表情が壁一面に描かれていて
なんだか心を見透かされたような、地獄を見ているような……決して幸せな気分にはなれない、
そんな作品でした。
私自身、格差社会には肯定的。けれど、忘れないようにしていることが1つだけある。
他人も自分も同じだけ大事、ということ。
これなくして世の中は在せぬと信じています。