気になっていて、やっと観た映画『ジョジョ・ラビット』。
すごく良かったので、もっと早く観るべきだったと後悔もありましたが、忘れずに観れたから”ホッ”ともしています。
ドイツを舞台にしたナチス、ヒトラー、ユダヤ人の映画なのに、コミカルで明るい、今までになかった感覚だったので、驚くほど新鮮な感じがしました。
明るいとはいえ、胸が詰まる場面は何度も出てきます。
コメディ仕立てのようでも、悲惨な事実が描かれている訳ですものね。
10歳のジョジョ少年の成長の物語でもありましたし、愛のお話でもありました。
ママがスカーレット・ヨハンソンで本当の親子みたいでしたし、タイカ・ワイティティ監督もジョジョの心の友であるヒトラー役で出演、その他の俳優さんたちもよかったです。
面白いのに、じわぁ〜と感動させられてしまうのです。
まだ10歳の少年の経験としては、大変なものでしたけれど、
ポップなラストが明るい未来を予期させていたのも気に入りました。
そしてラストのリルケの言葉も、胸に残るものでした。
すべてを経験せよ
美も恐怖も
生き続けよ
絶望が最後ではない
R・M・リルケ
この言葉、リルケの詩の中の抜粋(赤く色を変えています。)のようでした。
神はひとりひとりを創りたもうその前にだけ
ひとりひとりに語りたもう。
そしてかれとともに夜闇を出るときは
もはや黙して言いたまわぬ。
だが ひとりひとりの始まる前のその言葉とは、
雲のようなその言葉とはー
なんじの感覚から送りだされて
行くがよい、なんじの憧憬の極まるところまで。
まとえるものはわたしに渡してゆくがよい。
物たちの背後で焔となって燃え広がれ、
大きく伸びた物たちの影が
いつもわたしを完全に覆い隠しているように。
出会うがままにあらゆるものに出会え、
美にも 恐怖にも。
ただひたすら行かねばならぬ。いかなる感情もこのうえなく遠くにあるものではない。
わたしから離れるな。
人々が生と呼ぶ
土地は近い。
その土地の厳粛さから
なんじはそれと見分けるだろう。
さあ 旅立ちの握手をしよう。
『リルケ全集 第2巻 詩集Ⅱ』
時禱書 第一部 僧院生活の書 第59篇
見つけてすっきり。
元の詩を味わうことができてよかったです。
随分と印象が変わってしまいますが、どちらもいいかと。
それともう一つ。
映画の原作本は、戯曲にもなっていました。
原作本はこちら『Caging Skies』
面白いことに原作本はまだ翻訳されていないそうですが、戯曲になったものが翻訳されていました。
『囲われた空』というタイトルです。
演劇も予定されているようですね。
(劇団民藝さんのサイトでチラと見ました。)




