谷川俊太郎さんの「ひとりひとり」という詩に、いわさきちひろさんの絵を合わせた素敵な絵本。
あとがきを読むと、谷川さんは一人っ子だったから、ひとりでいるのは苦にならず、人がたくさんいる所が昔から苦手なのだそう。
結婚して子どもができて家族になっても、元はひとりひとりなのだということを書いていらっしゃいました。
「ひとり」を味わい尽くし「ひとり」を知り尽くしたかのような谷川さんの詩が、とても心に沁みます。
だんだん、「ひとり」がなんでもない、ありふれたことのように思えてきます。
いわさきちひろさんの絵も、顔を描いていないものが殆どで、霧の中のおぼろげな影のような感じがとてもいいです。
儚げな絵なのに、大きな存在感を放っていました。
「ひとり」には孤独感、寂寥感がつきまといがちですが、実は「ひとり」は当たり前で自然なことなのです。
忘れていたことに、気づいたような気持ちになりました。
