雪人
また、この季節が来た。
零下の世界になった。
そして、また、雪が降った。
ゆきだるまは中国語で「雪人:シュエレン」という。
去年の“雪人”は、一度融け、今年、また別の顔で舞い戻ってきた。
町の中に、何食わぬ顔で座っている。
子供の頃、雪が降るとワクワクした。
「何か」が起こりそうな気がした。
10代のころだってそうだった。
雪が降ると、長いコートを翻して、
私を連れに誰か(もちろんかっこいい男の人)が
来るんじゃないかと思ったりした。
(このへん、ちょっと漫画の読みすぎである。)
イマジネーションは尽きなかった。
今、そんな想像は、どうやってもでてこない。
何もない大連では、
その想像力の片鱗でももどってきたら楽しいのにな、と思う。
大人になるとお化けや妖精が見えなくなる、というのは
本当なんだなあ。