2010年9月17日(金)
とうとう手術の日でごわす。
昨日なんとか寝たが、腰が痛くて起きる。
若い頃はいくらでも寝れたのに、最近は腰が痛くて起きちゃうのよね。
5時には起きたが、もう少し寝てたいので無理矢理寝る。
でも6時半には起床・・・面倒なので起きよう。
あ、コンタクトは昨日捨てたから、今日から眼鏡生活だった。
眼鏡にすると、一気に病人っぷりが増すよね。
看護師さんが様子を見に来る。
体温、血圧などを測る。
・・・する事がない・・・。
だってご飯もないし・・・。
ってなわけで、またもやマンガを読む。
と、麻酔科の先生が来る。おじさん。
身長・体重を聞き、あと私のふくらはぎを見ていく。
「グラグラしている歯はありませんか?」
これ、何回かよく聞かれたんだよね。
急に言われても・・・もともと歯は弱いですけど・・・
最近歯痛いから多分虫歯もありますけど、グラグラはしてないかな。
で、またヒマなのでマンガを読んでると
10時過ぎ、看護師さんがきて、点滴をしますと。
初・点滴。
結局のところ、なんでも初なんだけどね。
なんか変な感じー。と思いながらもマンガに没頭。
11:30頃、点滴の中身なくなる。
これはナースコールで呼べばいいのか?
中身なくなってもほっといて大丈夫なのか?
ん?なんか血が出てきましたケド・・・。
と、不安がってたら、ちょうど看護師さん登場で、点滴終了。
12:30頃迎えにきますので、それまでに着替えて準備しておいてね、との事。
そうそう、その間に何回かO野先生が来て、
私のクビにマーキングをしていきました。
ここが切る場所なんだな・・・。
さて、旦那も母ちゃんも来るし、先に着替えておこうと、12時には着替える。
まず、まっ裸。
売店で買った紙パンツ。101円也。
次にへんなストッキング。
肌着は何もつけずにその上にすぐ病衣を着る。
準備完了。
とりあえず、この間、色んな人からメールが来た。
と言っても、友達は一人にしか教えてないんだけど、
あとは旦那の友達や、兄貴の嫁さん、会社の人・・・
涙でちゃうじゃん。
とりあえず、「終わったら快気祝いでもぱーっとやろうね♪」
と明るく返信。
かしこまって返事すると、泣いちゃうもん。
皆、ありがとう。
と、ここでまた知らない先生登場。
「部長のSです」
確かに、私のベッドの頭上にあるネームプレートの
主治医の欄にはS先生の名前がある。
部長だから責任者なんだね。
「今日の手術の場所は、右でしたっけ?左でしたっけ?・・・真ん中ですね」
と、印を見て確認するS先生。
私が余裕の表情をしてたので安心したように、
「よーし、その勢いでがんばりましょう!ではまた!」
と元気よく去っていった。
なんか本を読む気分でもないので、
DVDプレーヤーで、旦那が撮ってくれたお笑い番組を観る。
一人笑ってると、旦那と母ちゃん登場。
一緒にDVD観て談笑。
リラックス、リラックス。
13時ギリギリ。
来た、迎え。
「ぶーこ選手さん、行きますよ」
担当看護師、Kさんが手術衣とバスタオル持ってくれる。
あ。と旦那に結婚指輪をたくす私。
ちょっと預かっててね。
看護師Kさんの後に、私、旦那、母ちゃんとテクテクついていく。
手術室は同じ階、3階。
ほんのすぐそこです。
見慣れた手術室のでっかい自動ドア。
中は曇りガラスなので見えません。
「では、ご家族はここで・・・」
振り返る。旦那と母ちゃん見る。
「じゃあね、バイバイ!」
手を振り、さっさと中に入る私。
だって、じっくり顔見ると・しゃべると涙出そうだったんだもん。
手術前に号泣はやばいでしょ。
中に入っちゃうしかないでしょ。
(いってきます。また後でね。ちょっと待っててね)
一応そんな思いで、大きい手術室の自動扉の中へ入りました。
おお!中、結構広い!
広いっつーか奥に長いんだー。
その奥へと導かれる私。
「ここで履物をこちらに履き替えてください」
お!急に大勢に囲まれた!
4人くらい?の女性の・・・なんだろう。看護師さん?
助手?麻酔科の方?
で、そこでネームバンドで名前の確認。
その4人に囲まれてさらに奥へと進む。
「けっこう広いんですねー」
と興味深そうにキョロキョロする私。
「ぶーこ選手さんは一番奥の左側の3番の手術室になります。」
お!ついた。3番。
おーーー!!
これまた思ったより広い。手術室。
おーーー!!
手術台?っていうの?
これに乗るんだねー、私。
おーーー!!
人がいっぱい。
「じゃあこちらの踏み台に乗って座って頂いて・・・」
「名前の確認をします。番号の確認をします」
「ここにそのまま横になってくださーい」
「眼鏡ははずしますよー」
されるがまま。
横になると、かすかに音楽が流れているのがわかる。
もっと大きくすればいいのに。音量。
「ぶーこ選手さん、それでは始めますからねー。
リラックスしてくださいよー。誰かわかりますかー?」
「んー。眼鏡はずしてるんでわからないですけど
声からして多分I先生かな。」
「お!正解です、その調子でリラックスしてください」
奥のほうにいるのは多分O野先生かな。
そいで私の周りを一番ウロチョロして、偉そうなのが多分S先生。
「では、点滴しますねー」
と(多分)S先生が点滴の針を左手首近くに刺す。
次にお姉さんが「酸素吸いまーす、深呼吸してくださーい」と
優しく声をかけてくれる。多分この人、この前病室に来たケーシーのお姉さんだ。
ここで・・・!
多分S先生が
「なんだー?なんで○○があるんだー?」
・・・皆無視。
「○○なんていつも使わないだろう、なんで用意したんだー?」
・・・またまた皆、無視。
(いーじゃん、別に。使わないなら使わないで置いておけば)
みたいな空気が流れてる。または
(また始まった)みたいな。だってフツー無視はしないよね!?
「なんで○○がいるんだ・・・」ブツブツ文句を言うS先生。
「・・・使うかなぁと思って・・はは」
と渋々答えるケーシーのお姉さん。
ねぇ!それちょっと、まだ意識のある患者の前でする会話!?
準備ちゃんとしようよ!
必要な物は揃ってるワケ!?
おいおいおいおい~!!
と、多少不安にかられるも、次の段階。
「少し匂いがしてきまーす」
とケーシーお姉さん。
あ、ホントだ。
何の匂いって言えばいいかな・・・。
ガスっぽいというか、シンナーっぽいというか、アルコールっぽいというか・・・。
あー、なんか涙出そう・・・。
本当に手術するんだー・・・。
落ちた。
匂いを感じて数秒の記憶しかナシ。
で、気づいたら・・・どこなんでしょう。
病室ですかね。
なんか麻酔が切れたといっても
やっぱまださまよってたみたいで、この辺の記憶はかなり曖昧。
ただ、旦那曰く、手術室から出てきて
看護師さんが「ぶーこ選手さん!わかりますか?旦那さんとお母さんですよ!」
と言って起こされたとき、私はピースをしたらしい・・・。
そしてそれを写真に撮ろうとする旦那(結局、上手く撮れなかったが)。
「余裕ですね」と看護師さんは笑ってたらしい。
あとは、病室で目が覚めたときに
テレビみたいに口に酸素のマスクがしてあって。
それが邪魔で。
取っていいか、と聞いたり。
声はやっぱりかすれてて。
とにかく痰がからんで。
喉も痛い。外じゃなくて中。
のどが渇いてる。
でも飲み物はまだ×で。
「しっこー。しっこがしたいー」
「管ささってるからすればいいでしょ」
「してるかどうかわかんないー」
「なんかちょっとずつ増えてるからでてるよ!」
と、旦那とずっとおしっこの話をしてたり。
だんだん目が覚めてきたら、右にはおしっこの管。
左手は点滴。
手術創からは溜まった血液を外に出す管、ドレーン。
他にも左側は何かコードがついてた。
両足は血流をよくするためのポンプ。
とにかく、色んなものにつながれている事はわかった。
つらい・・・、動きたい・・・、暑い・・・。
だんだん目が覚めて、色々考えられるようになってきた。
意外とメールもできそう。
唯一知ってる友達には、旦那から術後すぐに電話してもらった。
あ。W科長にメールしよう。
会社の皆も心配してるだろうし、W科長にメールすれば皆に伝わるだろう。
旦那に携帯とってもらい、メールを打つ。
替えたばっかのスマートフォン。
キーボードはなく、タッチ式。
よく見えない。あ、眼鏡。
・・・眼鏡かけてもよく見えん。焦点が合わない。
あー!イライラする!タッチ式!!
つか、麻酔明け後、打てるかー!!
で結果、(旦那に手伝ってもらい)送ったメールは
「手術終わりました喉が痛い
」
・・・まったく絵文字の意味がわからん・・・。
まぁいいや、無事終わったことは伝わっただろう。
とにかく旦那が写真いっぱい撮ってたなー。
それは私がお願いしたんだけど。
気づくたびにピースをして余裕な態度の私。
傷口の写真も撮って、私に見せてくれた。
傷口、むき出しでビックリ!
なんかでっかいバンソウコウ的なもので覆われてると思ってましたから!
でもこれ、透明な接着剤みたいの(サカムケアみたいな)で覆われてるんだって。
それにしても、むき出しでなんかジュクジュクしてそうで痛そう・・・。
あとは、痰がからんで仕方なかったんだけど
それは吐いてくれっていうから、おぇってティッシュに出して。
でも喉が痛いから、それやるとなおさら痛くて。
それでも痰だすとスッキリするし。
水飲むのはダメだけど、うがいはいいよってことで
うがいさせてもらったり。。。スッキリー!
だんだん冷静になってきて。
旦那さんは仕事が忙しいので、会社行っていいよ、と促し。
この時多分19時過ぎ。
看護師さんからも「もう大丈夫ですよ、あとは私たちで」とOKが出たので
旦那と母ちゃん、さようなら。
なぜか二人と握手をする私。
ありがとう。ありがとう。
とりあえず寝る・・・。
・・・腰が痛い・・・。
そりゃそうだ。
13時から寝てるんですからね。
しかも寝返りも打てず、同じ体勢で・・・。
そして暑い・・・。
今になって思えば、術後だったから熱があったんだよね。
でも暑いのキライで。
手術衣をはだけさせ、はだけさせ・・・。
あーやばい。
マジ腰やばい。
でも看護師さんは起きちゃダメっていうし。
私もどこが動けるのかよくわかんないし。
いないスキに、動ける限り最大限動いてみたりした。
あんまり左を向くとおしっこの管が右にあるからやばい。
でも右足を左に投げるくらいはできそうだ。
動く右手で左側のベッドの柵をつかみ、体を起こす。
つか首痛くて体も起こせないし。
起きるときって首の力使うんだよね。
動く限り、腰を動かす。浮かす。
浮かして間に布団をいれてみたりする。
全然ダメだー。
看護師さんが腰に湿布を貼ってくれる。
一瞬いいが、汗で湿布がはがれてしまう。
暑い暑い・・・。
アイスノン登場。
アイスノンが入ったおかげで枕も少し高くなり、少し落ち着く。
気持ちいい・・・。
「汗かいてはだけちゃってるねぇ。電気毛布とろうか」
電気毛布なんてあったんかい!!いるかー!!
あー。
もうダメ。無理。
人生初のナースコール。
使い方わからん。
押すだけでいいのか、ここでしゃべればいいのか。
とりあえず押す。なんか光る。
看護師さん、到着。
「腰が痛くてだめです・・・。点滴に眠剤入れてください・・・」
疲れて疲れて、でも寝れなくて。
ギブアップで眠剤投入。
それでもそんなすぐ効くわけでもなく。
というか、正確な時間の経過はまったく記憶にありませんが。
とにかく寝た記憶はほとんどなく。
手術の夜はつらいものとなりました・・・。
あれ。気づくと指輪が左手の薬指に戻ってた。