
こんばんは、豚袋ライトです。
梅雨が明けたとたん、ものすごい暑さが襲ってきました。夏本番といったところですね。ここ数日、夏風邪をひいてしまったようで休養していました。せきとのどの痛みと微熱と倦怠感でプチダウン。ようやく具合もよくなったという感じです。夏風邪が流行っているようですので、皆様もお気をつけください。
風邪で寝込むとよく見る夢があります。自分でもちょっと変だなぁと思うのですが、石を積み上げて作った灯台のような中を、ろうそくを持って螺旋階段を永遠に上り続ける夢です。高いところから落ちるとか、何か襲ってくるとかそうした結果が出るとまだいいのですが、ひたすら上り続けるだけです。そしてフェードアウトして目が覚めます。変ですよね^^?
この夢のBGMにふさわしいのがブラック・サバスなんです。何となくです。あのズルズルと引き摺られるようなテンポとリフとギターの音色が、まさにマッチするのです。だから熱が出たあとはなぜかブラック・サバスを聴きたくなる、という変な習慣があります。
そんなわけで、今回は自分が最初に聴いたサバスの5枚目のアルバム「血まみれの安息日」をとりあげます。
このアルバムを聴いたのは1977年頃だったと思います。ラジオでこのアルバムのタイトル曲が流れました。
以前にパラノイドの記事を書いた時にも触れましたが、この曲で初めてサバスを体験。低音でひたすら引き摺るようなリフ、オジーのハイトーンボイス、ドラマティカルな曲構成。この曲がえらく気に入ってサバスを聴くようになり、初期のアルバムを遡って聴いたわけですが、聴いてわかった事は、この5枚目はかなり聴きやすいアルバムだという事でした。
ドロドロした中にもどこかファミリアなメロディがあったり、シンセ使いでシンフォニックな処理をしたり。サウンドもユニゾン音をフィーチャーしたり、脱黒魔術イメージみたいな狙いもあるんじゃない、みたいな。
しかしすごいタイトルです、特に邦題が原題以上に怪しい。「血まみれ」の「安息日」ですからね、何と言っても。
ところで「安息日」って何?と思うじゃないですか。チュウボウだった自分も疑問に思い、調べましたね。確かキリスト教やユダヤ教の教義によるところの、何も行動を起こしてはいけない日の事だったと思います。宗教との関係の薄い人間にとって、教義とか戒律だとかの世界は想像もできない未知の世界。そんな日が血まみれになっちゃうんだから、何があったんだろう、なんていろいろ想像して楽しんでいましたね。
アルバムも好きでよく聴いたのですが、後に聴いたセカンドやサードの方がより純度の高いヘビィネスがあり、結果このアルバムよりもそちらを聴くようになりました。でも最初のサバス体験という事で思い入れがあります。
一作目から順番に聴いてみると、このアルバムは多分マンネリからの脱却を狙ったのがよくわかります。単なるヘヴィネスの追及から、シンセの大胆な導入によってより表現力を高めようとしたのでしょう。全体的にそれとなく、時代の一方の流れであった「プログレ」を志向した跡が残像として残っているような感じ。
しかしそれはブラック・サバスの役割ではないと誰もがそう思うと思うのだけれど。だからでしょうか、初期のアルバムに比べて評価がいまいち的な発言が多いですね。けれども「新しいサバス」を開拓するんだ的な思いはアルバムを通じて十分伝わります。ゲストにイエスのリック・ウェイクマンを迎えたあたり、その象徴的なところですね。
最後にそのリック・ウェイクマンが参加した曲を聴きながら締めたいと思います。
それでは、また。

