
こんばんは、豚袋ライトです。
新年初めてのライト記事は、予測された方もいらっしゃると思いますが、トーマス・ドルビー繋がりで、彼がプロデュースした「プリファブ・スプラウト」を取り上げたいと思います。
80年代の半ば、ポストパンクの波が終焉を迎え、シンセポップが円熟期に差し掛かった頃、実験的や先進的とかのキーワードに疲れて来た反動でしょうか、爽やかでみずみずしいメロディ、どこかトラディショナルで安堵感を持って受けいれられるポップスの動きがありました。
ネオアコはまさにその時代の象徴でした。正確にはネオアコの分類には入っていなかったのですが、プリファブ・スプラウトは非常にメロディの美しいソングライティングのバンドとして1982年にデヴュー。そして1985年にセカンドアルバムである、この「スティーヴ・マックイーン」でブレイクしました。
このバンドはほとんどフロントマンのパディ・マクルーアのワンマンバンドと言ってよく、彼の豊かなソングライティングの才能によって支えられていました。パディの才能は当時、アズテック・カメラのロディ・フレイムやポール・ウェラーとよく比肩されていました。
確かにとても美しく、どこかノスタルジックでセンチメンタルな、転調を上手く使うメロディーは秀逸なのですが、若かりし豚にとってはその部分がポール・ウェラー等に比べ、地方都市に特有の田舎臭さのように感じられ、さしたる印象もなく、何回か聴いてすっかり忘却の彼方に追いやってしまっていました。
ふと思い出したのは昨年。レコードコレクター誌の「80年代のベスト100アルバム」特集号を見たとき、なんと第6位になっていて、それはいくらなんでも有り得ないのでバカな選者がいるものだと思いました。そんな折に中古CD屋で580円で国内盤(リマスター前)が売っていたのでつい買ってしまい、聴いてみたら、オトナになった豚の耳にはなかなか心地よく、あらためてメロの美しさを知りました。
いいアルバムです。でもやっぱりそれでも6位はありえないだろうと今だに思いますけど^^。
When Love Breaks Down この曲が一番のヒットでした。ただこの曲はドルビーのプロデュースでなく、
キュアーのベーシストでもあるフィル・ソーナリーによるそうです。ドルビーさんの力、どうなの^^?
キュアーのベーシストでもあるフィル・ソーナリーによるそうです。ドルビーさんの力、どうなの^^?
ちなみに、アメリカではこのタイトル「スティーヴ・マックイーン」が案の定、利権問題になったようで米盤のタイトルは「Two Wheels Good」。。。ジャケット見たまんまやないかーい(笑)でもホント「佳作」という言葉がピッタリの、とてもいいアルバムだと思います。オススメです。
Appetite