
豚袋でございます。このところ仕事がバタバタで記事が寡作化しております。うーん困りました。
誰もが知っている大御所の記事は書きにくいものです。また自分のなかで偉大な先達は、いったい何から書いていいのかわからなくなります。豚の中では、ツェッペリン、クラプトン、ジョン・レノン、そしてストーンズ。このあたりが偉大すぎて、また思い入れがありすぎてなかなか記事にできません。少しづつ、肩の力を抜いて書いていくことにしようと思います。
生まれた時にはビートルズとストーンズはすでに存在していました。1963年結成の今年45年目のスーパーバンド。45年もやっていればその累計視聴者といったらどれほどの数になるのでしょう?考えるにすさまじいバンドだと思います。これだけ歴史が長いとファンも「どこから入った」「何が一番好き」がかなりまちまちで分かれるところでしょう。そこがまた世代を超越したバンドならでは、ではあるのですが。
豚は実はストーンズを最初敬遠しておりました。ビートルズから入って音楽を聴きはじめ、ギターに魅せられギタリスト至上主義的音楽に傾倒しつつプログレも聴き、パンクに目覚めた音楽的変遷のなかでは、ストーンズのR&Bがかった音楽はどことなく地味でテンポのかったるい音楽との誤解をしておりました。70年代も終わろうかという頃、初めてまともにきいたストーンズのアルバムがこの「偉大なるライヴ!」でございました。
覚醒しました。いままで敬遠していた事を後悔しました。音楽的なスキルであるとか、ビジュアル含めた洗練性という事とは対極にある「カッコよさ」がそこには溢れておりました。泥臭くて人間臭くて、しかしどこかシャープな瞬間を見せる心憎さ。観客との共有を促すかのようなグルーヴ感。わかりやすいけど誰にもマネのできそうもない唯一性。今聞くと音のスカスカ感が感じられますが、物理的なスカスカ感をはるかに超越した濃密な時間がそこに流れていました。
最初のファンファーレに続くHonky Tonk Womanのカッコよさといったら!You Can't Always Get What You Wantの演奏のすばらしさと観客との掛け合いも絶妙。彼らのオリジンでもあるブルースの名演を経て、後半のIt's Only Rockn' Roll~Brown Sugar~Jumpin' Jack Flash の今でもライブ定番の黄金3曲にラストのSympathy For The Devilの流れは本当に「圧巻」の一言です。ストーンズはライブバンドだ!という印象がこのアルバムで刷り込まれました。(このライブよりいいライブ盤は結果でなかったけど)このアルバムのおかげで、以後ストーンズのプロットをいろいろかき集めるようになり、はまって行きました。
1990年の初来日、東京ドームでのライヴを見に行きました。もう2度と見れないとの思いからチケットの破格の高さもかえりみず行きました。「ストーンズはライブバンド」という豚の思い込みを裏切らない素晴らしいライブでした。Start Me UpにはじまりアンコールのJumpin' Jack Flashまで全てに酔い、感極まりました。結局その後1995年、1998年、2003年、2006年と5度も来日した事になりますが、2003年の伝説の武道館公演をアリーナで観られたのはかなりの自慢になっております。(横にシーナと鮎川誠がいて、後ろに小錦が3人分の席をとって座っていました。)
ストーンズは皆さん聴いたアルバムが1枚2枚必ずあると思います。ストーンズは年代を超えた共通言語になりつつあるのでしょう。ちなみに私が好きなアルバムはSticky FingersとSome Girlsですね。皆さんの好きなアルバムは何ですか?(笑)
Jumping Jack Flash(Live)