DEPECHE MODE/SOME GREAT REWARD(1984) | 極私的洋楽生活

 

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豚でございます。仕事がたてこんでようやく休み。久々の更新です。

LINES405さんのブログでディペッシュ・モードが記事になってて丁度私もとりあげようと思っていた矢先だったので、便乗して盛り上がっちゃおうと思います。

ディペッシュ・モードは豚にとっては、テクノ・インダストリアル系のもっとも「ポップな」アーチストでありました。インダストリアル系にはキャバレー・ボルテールやらスロッピング・グリッスル等の難解ながらもオリジンとも言える存在がおり、ディペッシュは完璧後発でしかもインダストリアルとしての功績は3RDの「CONSTRUCTION TIME AGAIN」が初めてでしたから方法論的には大したことはないバンドでしょう。しかしながら、彼らのすごいところは「ポップである事」です。難解かつ陰鬱なノイズの賜物であった当時のテクノをメロディアスかつわかりやすく融合し、表舞台に押し上げたのは紛れもなくディペッシュ・モードの功績であったと思うのです。

前作「CONSTRUCTION TIME AGAIN」はディペッシュ・モードの基礎を築いた作品でした。メタリックな質感の無機音にどこか体温を感じる生身の声を乗せ融合していく良質なエレクトリック・ポップスは、次の本作、「SOME GREAT REWARD」で大きく昇華されます。People Are Peopleがヒットを飛ばし、Master and Servant等の名曲も生んだこのアルバムは初期ディペッシュの集大成と言えると思います。

1984年だったと思うのですが来日しました。新宿厚生年金でみた彼らはアルバムの完成度とは若干の温度差のあるパフォーマンスでしたが、ソツのないステージをこなしました。ソツがないので盛り上がりもイマイチでしたが、面白かったのはアンコールも終わり会場の照明も点き、帰りのアナウンスが流れぞろぞろと撤収し始めた時に、なんと彼らが勝手にステージに舞い戻り、突然演奏をはじめた事でした。観客はあわててステージ前に殺到し、主催者の「やめてください、終了です」のアナウンスがむなしく響くなか、ほんのひと時の大盛り上がりの時間がプレゼントされたのでした。なかなかの心憎いハプニングだったと思います。

まだ現役のようですね。とんと最近の事は知らないのですが、元気でやっていらっしゃるのでしょうか?


People Are People


Master and Servant