結婚に夢を持てなくなったのは、いくつの頃だろう?


子どもの頃、私は、

他人と生活を共にすると言う自分が、想像出来なかった。


浮気を繰り返し、家に寄りつかなかった父と、

父のいない家で、父方の父親(祖父)と共に暮らしながら、

私たちを育ててくれた母。


父の帰りを、本当は、

待ち侘びていたのかも知れないと、

大人になって気付いた。


独りでも生きていける力を養いなさいと、

事有る毎に、母に言われた、私。


結婚がバラ色なんて、1度も思った事、無かったな。


そんな私が、家にいる事に耐え切れなくなって、

19歳で、駆け落ちをした。


夢を持てなかった筈の

結婚と言う生き方を、早々に選んだ時、

それまでの私を捨て、誰よりも幸せになると、誓っていた。


子どもの頃見られなかった夢を、

大人になって見たいと思った。


そして、それは、努力次第で叶うと信じていた。


幻想だった事に、1年足らずで気付くまでは・・・・。


夢の後先。


結局私には、叶う事の無い夢物語だった。