![今、初恋の人に会ってみたい?](https://stat.ameba.jp/common_style/img/home_common/home/ameba/allskin/ico_kuchikomi2.gif)
幼稚園の頃、少し格好良い男子にときめいた事。
小学校の頃、
いじめられた女子から、救ってくれた男の子。
でも、本当に異性として、心を動かされた人は、
中学1年生の時の同級生。
少し、悪ぶった姿が、とても格好良く見えた。
彼は、剣道部に入ってて、
私は、帰宅部だったから、
彼の胴衣の姿を横目で見ながら、帰った記憶が有る。
上級生の女子にも、とても人気が有って、
いつも、黄色い歓声に包まれている様な人だった。
私は・・・。
全然、冴えなくて(ノ_・。)、
勉強だけが取り柄の、引っ込み思案な女の子だった。
告白なんて、考えた事も無く、
遠くから、彼の姿を見られるだけで、十分だった。
2年生で同じクラスになり、
席も近くて、勉強を教えて・・・と、言われ、
放課後、何度か図書室で勉強を教えた。
その時の、周りの女子の羨望の眼差しと、
少し、意地悪な蔭口を、今でも忘れない。
そして、少し前に流行った、「ある愛の歌」と言う映画が、
私たちの街の映画館で、リバイバル上映される事になり、
彼に、勉強を教えてくれたお礼に・・・と、誘われた。
当時の私は、本当に憶病な女の子で、
からかわれてるのかも?と言う思いから、
首を縦に触れないままだった。
そして私は、
彼に本当の気持ちを伝えられないまま、転校してしまった。
新しい学校では、私が、
小学生の頃、苛められっ子だった事、
父のいない家庭で、貧乏だった事を、
知る人がいなかったからか、私の性格は一変した。
その当時は、本当にモテたし、
沢山の人から告白される様になり、
自信を持った私は、初恋の彼に手紙を書いた。
彼からは、直ぐに返事が届いた。
白い便箋に、ただひと言。
Remember Me とだけ、書かれていた。
私を忘れないでと言う、言葉が嬉しかったくせに、
子供だった私には、少し重く、その後返事を書けないでいた。
そうしているうちに、夏休みの最後の日、
転校前の幼馴染の友から、電話が入った。
「下谷君。亡くなったよ。」
その直後の記憶が、私には残っていない。
お葬式で、号泣していたと、別の友から聞かされても、
自分自身の事だと、理解出来るまで、数年掛かった。
自分の気持ちを、
何も伝えられないまま終わった初恋。
今なら、好きですって、言えるのに・・・。
会いたくても遠い人。
初恋の人に会えるのは、私が空の向こうに行ってから。