昨日は、生きていれば87歳になった母の誕生日。


70を目前に、母は、黄泉の世界の人になった。


子供の頃から、病弱だった母は、

結婚生活も、幸せと呼べるものではなく。


子供だった私にも、


「お母ちゃんは、子供の頃に

生の幸せを使い果たしたんかな?

実家にいた時だけが、幸せやったと思うな。」


と、溢していた。


物心がつく前から、何度も同じ話を聞かされていたから、

私は、結婚と言うものに、憧れを抱けなかった。


私の学生の頃の口癖は、

「私は、一生結婚しない!」

だった・・・。


なのに私は、母の側にいる事が息苦しくて、

かけおちと言う名で、家を出た。


父とは全く正反対の人だと思って、

一緒になった旦那さんは、私の思い違いだった。


何度も、浮気を繰り返す人だったのだから・・・。


それでも、亡くなった母は、その事を知らない。


最初は、嫌っていた旦那さんを、

いつの間にか、兄よりも、息子として可愛がっていてくれた。


「良い人と、結婚出来て良かった。

お母ちゃんは、安心やわ。」


亡くなる前には、何度も私に言った。


1度は、母の期待を裏切った私は、

2度、母を悲しませる事は出来ず、


「うん。そうやね。」


と、心とは反対の言葉で、母を見送った。


でも、それで良かったんだと、思う。


母には、最高の旦那さんだと、思ってて欲しい。


そんな旦那さんが、

昨日、母の為に、ケーキを買って来てくれていた。


岡山生まれの母の、

大好物の桃が、ふんだんに乗ったケーキケーキ


T.YOKOGAWAのものダウン



夢の途中


昨日、夜中に独り、母を偲んで食べた。


甘いケーキは、少し、しょっぱかった汗