唯川 恵 氏著


広い帯に書かれている、説明文。


恋の始まりに理由はいらない。恋の終わりに理由はあっても-

戸惑い、せつなさ、恥ずかしさ・・・恋がつれてくる思い。

ため息よりも貴女を大人にする唯川恵の言葉集。


この本に出逢ったのは、2005年の事。


唯川さんの小説は、全て読んでいる。


心が落ちている時、同じ境遇の主人公に感情移入したり、

いいえ。私はこんな生き方はしないでいよう・・・と、思ったり。


そんな小説の中の言葉を集めたもの。


そして、心に忍び込んで来た言葉。


ひとりでも

淋しかったけれど、孤独ではなかった。

孤独というのは

誰かと愛を分かち合うことを覚えた後のひとり。


『めまい/翠の呼び声』 P184から


淋しい事と、孤独とは違うんだ。


『ひとり』と言う環境を、楽しむ事は出来るけど、

『孤独』と言う環境には、楽しみのエッセンスは含まれない。


淋しい・・・と泣けるのは、本当に孤独では無いから。


孤独と言う壁に、押し潰されそうになったあの時、

私はどうやって乗り越えたんだろう。


あの時の苦しさに比べたら、

今は孤独なんかじゃない。


だから思いっ切り、

淋しいよ・・・と、涙を流してみようかな。