今朝、予定も無いのに、5時過ぎに起きた。


朝刊を取りに階下に降り、静かに玄関から外に出た。


朝の風が気持ち良くて、

少しの間、家の周りを歩く事にした。


直ぐに家に入るつもりで、

携帯を持っていない事に気付いたけど、

何だか少しの間、色んな事から、自分を解放してあげたくて。


携帯を持たずに歩く、数10分は、

子供の頃、行き先を決めずに、

探検と称して、遠出した時の気分と同じだった。


自分の時間で有っても、

直ぐに呼び戻される、携帯電話と言うツール。


便利だけど、いつでも誰かに見張られている気分になる。


そんな日常から、ほんの数10分でも、

逃げ出せた朝の散歩は、至福の時間だった。


かえり道、見上げた空に、残月を見付けた。


朝にも、夜にも見離された月。


急いで帰らなきゃ、私も見離されてしまいそうで、

行きより、小走りで帰る道は、

現実への戻り道だったのかも知れない。