年明けから、長い長い坂道を

ブレーキを掛ける事無く、走り続けた。


疲れた・・・なんて、言う事も忘れて、

ずっと前を向いて、頑張って来た。


そうして手に入れた、

ご褒美の休暇旅行。


楽しい時間は、とても短い。


終わってしまえば、夢の中の出来事のよう。


戻って来た日常は、

今まで以上に過酷さを増した。


仕事、家事、父の病院、猫の世話。


私にとっての本当のご褒美は、

大好きな彼との、短くても良い、

2人切りの濃密な時間なのに。


父の退院が決まるまで、

また、そのご褒美は、お預けになる。


彼とのメールで、何度も何度も

「愛してるドキドキ」「アイシテルラブラブ」「あいしてるキスマーク

と、2人の空間を埋め合ったけど。


百の言葉より、一つの温もりが欲しい。