大晦日のデートから自宅に戻ると、キッチンで、

旦那さんと義母がおせち料理を詰めていた。


「早かったね。」と、旦那さんに言われると、もっとゆっくりして来ても

良かったのか?と、残念に思った。


着替えを済ませ、残っている台所仕事を手伝い、

晩ご飯用に年越しそばと鰻のミニ丼を作った。


ゆっくりTVを観る為にと、お風呂を急かされ、私はヨウからの帰ったよのメールが届くのが気に掛かりながらも、今日無理を言って出掛けさせて貰った後ろめたさも有り、素直に従った。


お風呂を終えたのは7時前だったが、まだ、メールは届いていなかった。


大阪から神戸に向う道路は、帰省ラッシュで混んでいると

ニュースが告げていた。


私は、車の中でイライラしているヨウを思いながらも、

家族で食卓を囲んだ。


晩酌が進み、TVのチャンネルが年末恒例の歌合戦に変わった頃、

メールが届いた。


愛する弥生へドキドキ


今、家に着いたよ。

今日は忙しい大晦日なのに、

逢いに来てくれて嬉しかった。


2000年は俺にとって、人生最高の年でした。


4月に弥生に逢って、愛してくれた。

それだけで十分幸せなのに、

悩みながらも俺のものになってくれた。


そんな最高の1年が、

後数時間で終ろうとしてるね。


頼りなくて、弱い俺だけど、

弥生がいてくれたら、強くなれる。


だから、ずっとずっと愛していてね。


来年も宜しくお願いします。


弥生だけが生きがいの洋より・・・。


これからもずっと愛してるよドキドキ


家族でTVを仲良く観る振りをしながら、

私はコタツ布団の膝の上で、携帯メールを打っていた。


旦那さんに目をやると、旦那さんの手にも携帯が握られていた。


新しい年を迎えても、私たち夫婦の有り様は変わらないのだろうな・・・と、

思いながらも、私はメールを打ち続けた。


大好きなドキドキ大好きなドキドキ洋へラブラブ


無事帰れて良かった。

やっぱり、道混んでたんだね。


こちらこそ、大晦日にわざわざ逢いに来てくれて嬉しかった。


今日はヨウとひとつになれなかったけど、

ヨウに愛されてる思いはちゃんと受け取れたから、大丈夫ラブラブ


次に逢えるまで我慢出来るよ。


2000年は、私にも良い年だったよ。


新しい年をヨウと離れて迎えるのは寂しいけど、

心はいつも一緒だよね。


今度のデートでは、体もひとつになろうね(*^.^*)


じゃあ、ゆっくりお風呂に入って綺麗になって新年を迎えてね。


誰よりもヨウを愛する弥生よりドキドキ


その後もずっと新年が近くなるまで、私達はメールを続けた。


年が変わる前には○モードが混み合うので、その前におめでとうを言い合い、2000年のメールを締め括った。


そして私は、新しい年もヨウとずっと愛し合えます様に・・・と、TVから聞こえる除夜の鐘に祈った。