7月15日土曜日。快晴。

初めて昼間からのデートだった。


土曜日も仕事の筈のヨウは、日曜日に仕事を振り替えてくれた。

7/9は、旦那さんの帰りは深夜を大幅に回る。

日曜日の朝になると聞いていたから、どうしても土曜日に逢いたかった。


待ち合わせは、自社の駐車場。

ヨウの車から私の車に乗り換えて、いざ!海遊館へ・・・・。


天保山はヨウにとっても、私にとっても子供の頃の遊び場だった。

(勿論年代は違ったし、海遊館などは有りませんでした。)


中学の時、2ケツでちゃりんこを走らせた、初めてのデートの場だった。

埠頭に汽船を見に行った事もある。

(その時の彼は、事故で他界しました。)


ある意味、思い出の場所に出来た水族館、でのデート。


30代と、40代の2人には不釣合いだったかも知れないけど、

私は、昼間に手を繋いで歩ける事の喜びに浸っていた。


そしてお決まりの観覧車でのKISS。

3度乗って、乗る度にKISSの温度を上げていく2人。


ゆっくりゆっくりペンギンやサメの水槽を見て回る。

海月がとても神秘的だった。


周りには沢山の親子連れがいる。

私たちの姿はどう映っているのだろう。


親子連れの男女はきっと同じ家に帰るのだろう。

はしゃぐ子供の声が痛かった。


もしかしたら、私は、今夜彼と・・・・。

心の底の方で、期待と不安を入り交えた思いがうずくまっていた。


私から言葉にしなければ、ヨウはきっと自分からは言えないだろう。

弥生が良いと言うまで待つと言ってくれたのだから。


それが今日なのかも知れない。

出逢ってからの今、そうなる事が早いのか遅いのか、分からない。


樹は熟しているのだろうか?

それすらも分からない。


決して嫌じゃない。

彼に抱かれる事が嫌なんじゃない。


ただただ、不安なだけなのかも知れない。


その時の私は、既に何年も男の人(旦那さん)を受け入れていなかった。

ちゃんと、出来るのか?

本当に単純な悩みが足枷だったのかも知れない。


だんだん無口になる私にヨウが言った。


「ご飯食べた後、どうする?映画でも観に行く?」


「ううん。私今日はね、何時になっても平気だから。」

答えになっていなかった。


それでもヨウは、言葉の意味を理解していた。


「じゃあ!スタミナ付けに焼肉に行こう(*^▽^*)」

「あんまり元気にならない様にね・・・。」

「それは無理!だってもう。ほら・・・・。」


ヨウは、短パンに掛かっているTシャツの裾をめくって笑った。


「あほ。恥ずかしいやんか・^^;」

と、照れる私より、ヨウの方がもっと赤い顔をしていた。


「ヤキニク~」と、大きな声でヨウが笑った時、私の携帯が鳴った。

旦那さんからだった・・・・・。