【HIS】旅行プログラム



リオデジャネイロの象徴、キリスト像の魅力に迫る

ブラジル・リオデジャネイロの象徴として知られるキリスト像。コルコバードの丘の上に立つこの巨大な像は、リオを訪れる観光客にとって必見のスポットとなっています。

キリスト像は1931年に完成した高さ38メートルの像で、両腕を広げた姿は「慈愛に満ちたキリスト」を表現しているとされます。この壮大な像は、リオの街を見下ろすように立ち、訪れる人々に深い感銘を与えてきました。

今回は、そんなリオのキリスト像の魅力について、詳しく探っていきたいと思います。





キリスト像ができるまで - 建設の歴史をたどる

リオのキリスト像建設のアイデアが最初に提案されたのは、1850年代のことでした。カトリック教会の関係者から、コルコバードの丘にキリスト像を建てる案が出されたのです。しかし、当時はまだ実現には至りませんでした。

1920年代になって、再びキリスト像建設の機運が高まります。カトリック教会が中心となって建設資金を募ったところ、多くの寄付が集まりました。こうして、1922年にキリスト像の建設がスタートしたのです。

像の設計はブラジル人彫刻家のパウロ・ランドフスキーが担当。素材は鉄筋コンクリートとはめ石が選ばれました。部分的に作られた像を、コルコバードの丘の上で組み立てるという難しい工事が続けられ、1931年10月12日、ついに完成を迎えたのでした。



キリスト像が持つ宗教的・文化的な意味合い

リオのキリスト像は、単なる観光名所というだけでなく、深い宗教的・文化的な意味を持っています。カトリック国であるブラジルにとって、この像はキリスト教信仰の象徴的存在。両腕を広げた姿は、すべての人々に平和と祝福を与えるキリストの慈愛を表しているのです。

また、ブラジルの人々にとってキリスト像は、リオ、ひいてはブラジルそのものを象徴する存在でもあります。サッカーワールドカップやオリンピックなど、世界的なイベントの際には必ずと言っていいほどキリスト像が映し出され、ブラジルを印象づける役割を果たしてきました。

キリスト像は宗教を超えて、ブラジルの文化やアイデンティティと深く結びついた存在なのです。リオを訪れる人は、この像を通して、ブラジルの心に触れることができるでしょう。



キリスト像の豆知識 - 意外と知られていない像の秘密

リオのキリスト像について、意外と知られていない豆知識をいくつかご紹介しましょう。

まず、キリスト像の高さは30メートルですが、台座を含めると全高は約38メートル近くになります。像の重さは約635トン。想像以上に巨大な像なのです。

また、キリスト像は雷対策が施されていることをご存知ですか?頭部には避雷針が取り付けられており、雷から像を守っているのです。最近では、この避雷針のおかげで落雷による被害を免れたこともあるそうです。

意外なのが、キリスト像の指の長さ。人差し指は約3メートル、親指は約2.7メートルもあるのだとか。巨像ならではのスケールの大きさを感じさせますね。





キリスト像の今とこれから

2007年、キリスト像は世界新7不思議の1つに選出されました。以来、リオを訪れる観光客はさらに増加。像の周辺は常に多くの人で賑わっています。

今後、老朽化対策や環境整備など、キリスト像を守り、後世に残していくための取り組みが求められるでしょう。2010年代には大規模な修復工事が行われましたが、定期的なメンテナンスは欠かせません。

リオのキリスト像は、これからも変わらずリオの空を見守り続けるはずです。訪れる人々に感動を与え、平和の象徴であり続けるために。世界中の人々を魅了してきたキリスト像の輝きが、これからも失われないことを願ってやみません。

リオデジャネイロのキリスト像。それは宗教を超えて、人々の心を捉えて離さない存在です。圧倒的なスケール、美しいフォルム、そして何より、慈愛に満ちた表情。一度見たら忘れられない、リオが誇る至宝と言えるでしょう。機会があれば、ぜひ実際に足を運んで、この荘厳な像を間近で見つめてみてください。きっと、言葉には表せない感動を味わえるはずです。