オールペア法ツール「TConfig」の魅力 | 組み合わせテストケース生成ツール 「PictMaster」 とソフトウェアテストの話題

オールペア法ツール「TConfig」の魅力

オールペア法ツールの1つに「TConfig」があります。例によってPairwise Testingのサイトから入手できます。
http://www.pairwise.org/tools. asp

TConfigはJavaアプリケーションのため、その実行にはJava Runtime Environment(JRE)が必要です。

TConfigの魅力には、Javaアプリケーションのため洗練されたGUIベースで入力できること、異なる2つのアルゴリズムを使用できること、などがあります。

TConfigを実際のテスト業務に使用するには無理がありますが、オールペア法を実験的に試してみたいという場合は最適だと思います。TConfigのもう1つの魅力には、生成されるテストケース数の少なさがあります。パラメータ数を10とした場合に各パラメータが同じ数の値を有するものとして、値の数を10、20、30と変化させてテストケース生成を行なった場合のテストケース数をTConfigとPictMaster(PICT)について以下に示します。PictMasterでは最少テストケース生成で100回を指定して生成した結果です、

TConfig
値 テストケース数
10 120
20 526
30 960

PictMaster(PICT)
値 テストケース数
10 165
20 613
30 1325

この結果から、TConfigが生成するテストケース数がかなり少ないことが明らかです。この違いの理由として考えられるのは、TConfigが数学的な手法でテストケースを生成しているのに対し、PICTはすべてのペアに分解してから組み合わせを作成するという帰納法的な手法でテストケースを生成している、という点があげられます。ただし、各パラメータの値の個数が10個未満ではPICTとの違いはあまりなくなります。また、この少ないテストケースで収まるのは組み合わせるパラメータ数が2個の場合に限られます。

TConfigは数学的な手法を用いることで大きなモデルの場合のテストケース数を少なくできましたが、それと引換えに制約の指定はできません。