制約表のメリットとデメリット | 組み合わせテストケース生成ツール 「PictMaster」 とソフトウェアテストの話題

制約表のメリットとデメリット

PictMasterでは制約の指定に「制約表」を用いていることが特徴の1つとなっています。
PICT自体は、プログラミング言語によく似た if ~ then ~ のスクリプト(制約式)を用いて制約を指定します。

制約式ではなく、制約表を用いることのメリットとデメリットにはどのようなものがあるでしょうか。以下に整理したものをあげてみます。

制約表のメリット
(1) 制約が表形式とセルの色の違いでモデル化されるため、複雑な制約の関係が視覚的に把握しやすい。
(2) これは(1)とも関係するが、複雑な制約の記述や修正を行なう場合、制約式で記述するよりも容易に行なうことができる。
(3) 制約式の記述と異なり、原理的に式の構文に関する記述ミスが起きない。
(4) 制約の記述に誤りがある場合、具体的に誤りのある個所を指摘できる。
(5) 制約の記述がカラフルなモザイク模様となり、記述していて楽しい。

メリットのうち、(5)は人によるかもしれません(^^)。少なくとも(1)~(4)は、実際に使用してみて妥当なものと感じています。

制約表のデメリット
(1) 制約表での記述に慣れるまで少し時間がかかる。
(2) これは(2)とも関係するが、制約表に関する知識がない人が見ても理解できない。
(3) セル内に記述する文字数が多い場合、セル内での文字列の折り返しとなり、読み取りにくい。
(4) 制約が多いと画面右側のセット欄に記入することになり、記入しづらいし読みにくい。

デメリットで(3)については、セルの列幅を広げることである程度対処できるでしょう。(4)については、PictMasterの機能であるウインドウの分割を使って記述のしづらさはかなり軽減されます。全体が見渡せない場合は、Excelの表示倍率を変えて見てはどうでしょうか。

制約表にはデメリットもありますが、長い間使ってきてメリットがそれを上回っていると感じています。