石牟礼道子さんの 『苦海浄土』
 
 

 
 
まだ本は読んでいません。
 
 
だから、
感想は後日改めてになりますが
 
 
今日、父の介護をしていたとき
何気にテレビを見ていたら
 
  
  


 
✨100分 de 名著✨
という番組がたまたまやっていました。
 
 
 
 

 
伊集院光さんが
コメンテーターになっていて
 
 
 


一冊の名著を何回かにわたって
紐解いていくというものです。
 
  

 
 
この本は、水俣病について
書かれている本なのですが

 
それだけでなく
 
 
 

 
『生きる本質』が深く、深く
描かれているとわたしは感じました。
 
 
 
 

 

 『100分 de 名著』

  
 
 

 この書は単に公害病である「水俣病」を
告発するだけにとどまりません。




「苦海浄土」に描かれた人々の生き方からは、
 
 


「極限状況にあっても輝きを失わない人間の尊厳」


 
「苦しみや悲しみの底にあってなお朽ちない希望」
 
 
 

が浮かび上がってきます。
 
 
 
さらには、公害を生んだ近代文明の根底的な批判や、
そうした近代の病を無意識裡に支えてきた
 
 
 

私たち一人一人の「罪」についても鋭く抉り出します。
 
 

この本は、単なる公害告発の書ではなく、
文明論的な洞察がなされた著作でもあるのです。
 


『苦海浄土』の解説から抜粋

 
 
 


わたしは最終回の第4回を見たのですが、
そこにゲストで登場していた
 
 
『チッソは私であった』を執筆した 
緒方正人さんの言葉が
 
 
 
 
 

なんども、なんども私の心に
感動とともに突き刺さり
 
 

 
わたしは、
震えが止まりませんでした。

 

人間として考えているから
一方を責めてしまう。
 
 
 

海や、地上の動物には
賠償金(お金)なんて、
なんの役にも立たない。 

 
 
自然と一体となって考えると
わたしたちにも非はあるというのです。
 
 
 
 
 
公害を生み出した会社を
責めて、責めぬいて当たり前なのに
 
 
 
『チッソはわたしであった』
という。
 
 
 
 
そして
水俣病で苦しんだ人たちは大勢いるけども
 
 

海を恨んでる人なんて
ひとりもいないと言います。
 
 

 
文中に
『のさり』という言葉がでてきます。
 
 

 
 
『のさり』とは恵み、さずかり。
のことだそうです。
 
 

 

 
海からの恵み、
天からさずかるもの。
 
 
 
 
逆に、良いことでないときも
『のさり』が使われるらしく
 
 
 
苦しいこと、悲しいことがあったときも
 
 
 
「それは、のさりだね」
とすべてのことを引き受けるように
そう言うそうです。
 
 
 
 
水俣病で苦しんだ人たちは
その苦しみを、すべて引き受けて
 
 
 
健常であるわたしたちの苦しみまで
引き受けて、許してくださっているそうです。
 
 
 
 
 
 

『わたしたちは許された存在なのです』

 
 
 
 
知らないところで
たくさんの許しをわたしたちは
いただいていたんだと気づきました。




その私たちが
これからどう生きていくのか。
 
 
 
 
 

 
それを問われているように思えて
仕方がありません。
 
 
 
 
 

 
真実はすべての感情が混ざっている
楽しみ、喜び、苦しみ、怒り・・
 
 

 
 
伊集院光さんが、発した言葉です。
 
 
 
 
 

 
真実はひとつ。
あなたの中にある、思い、感情。
 
 
 
 

目の前に問題がある人は
その問題を抱えてどう感じているか。
 
 

 
感じなければ答えは見出せないのです。
 
 

 
 
病気になった身体を持った人は
その病気についてどう感じでいるか。
 
 
 

 
感じて、感じて
感じる世界にしっかりと足を踏み入れて
 
 

 
 
 
光に向かって歩き出すのです。
 
 
 
 
 
 
 

 
立ち止まることはいつだってできるのだから。
 
 
 
 

 

「極限状況にあっても
輝きを失わない人間の尊厳」



 
「苦しみや悲しみの底にあって
なお朽ちない希望」
 
 
 
 
 
 
生まれるときに
私たちはすでに意志を持っています。
 
 
 
それは、『生きる』
という意志です。
 
 
 
それが根底にあるからこそ
 
 
 
わたしたちは
輝きを失わず
 
 

希望が持てるのです。

 
 
 

 
 
 
 
どんな逆境にあったとしても
必ずあなたの中に輝きはあります。
 
 
 
 
 
あなたの中にあるその輝きを

見つけていきましょう。
 
 
 
 
 
 
そんな言葉も込められている
 
 
 
そんな気がする本だと思います。
 


 

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