いつも拍手やいいねボタン、コメントをいただきありがとうございます。
もうすっかり書けない事に慣れてしまったピコにとっては
こちらのブログにログインする唯一のやる気スイッチとなっております。
お一人お一人に返事を書きたい所ですが
放置しすぎてよくわからなくなってしまいました。
本当に申し訳ございませんm(_ _ )m

ですが、頂いたコメントはどれも嬉しくて何度も読み返しては
逃亡したい気持ちを引き止められてます。
だって本当に書けないんだもん。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。

誠に失礼ながら、まとめてのお礼とさせて下さい。

本当に本当にありがとうございます!

感謝の気持ちを込めて
書けないながらに続きを書いてみました。
短いですが、お楽しみ頂ければ幸いです。


セカンド・ラブ 32-2 ーバカンスー

「まるで、ゲルマン民族大移動みたい・・・・・」

空港で多くのマスコミと一般人がスターの後からゾロゾロと移動していく姿を上から覗き見していた時に彼女がふと漏らした。

見た事もないのに、まるで自分も参加したことがあるように話してるんだから、相変わらず彼女の発想は面白い。
しかし俺たちもあの大移動に巻き込まれる予定だったから
あまり笑えないか…

「キョーコ、久遠、何してるの。行くわよ。」
「はい。」

父のプライベートジェットに全員乗せて貰えたおかげで、面倒な手続きもないまま、マスコミの目を逃れて空へと飛びたって行った。

「こっちは上手くマスコミの目を誤魔化せたが、現地ではそうはいかないから覚悟しておけ。どうせやるなら、おもいっきり目立ってやろうと思ってる。」
「え?大丈夫なの?」
「ああ、どうせどこに行っても完全に奴らから逃れる事は出来ないんだったら、最初から大いにネタを提供してやって、早いうちに満足して次に行ってもらった方が得策だからな。」
「何たって、ヒズリファミリーとウイルソンファミリーの家族旅行だもの。ネタには事欠かないわ。」
「最高にホットな旅行になりそう。」
「ああ、母も今の恋人と迎えに来るって言ってたから、面白くなるぞ。」
「レイラも?」
「それはない。彼女は一般人だから、必要以上に奴らの目には晒したくないんだよ。」
「それを聞いて安心したわ。」
「さっ、楽しいショーの成功を願って乾杯だ。」

クーが客室アテンダントに目配せをすると、すでに用意されていたシャンパングラスが配られた。

「疲れた?」

話が盛り上がっている席から離れて
一番後ろの席でボンヤリするキョーコの髪に手を伸ばした。
コクリと頷いて、肩に頭を預けるキョーコの温もりを感じ
自然と口元が緩む。

彼女は本当に変わった…

見た目だけではなく
こんな彼女も昔では考えられなかった。
いつもどこかよそよそしくて、後輩の立場から先には進んでくれない。

そもそも他人に甘えるという選択肢すら
彼女の頭にはなかったのかもしれない。

あの国で何年も暮らしていたら
オープンな愛情表現に慣れても不思議ではないが
それ以上に彼女がずっと求めていた
両親の愛に包まれてたくさん甘やかされてきた結果だと思うと
自分まで嬉しくなってくる。

「本当に良かった…」
「ん?何か言った?」
「いや…別に何も…それより、向こうへ着いたら、何をしようか?」

彼女の手をとって指を絡めると、人差し指の関節に口付けをし
彼女の顔をじっと見つめた。

クスッ、また照れてる・・・・・・

こういう彼女も好きだし大事にしたいけど
今はもう
それだけでは満足できない自分もいる。

もっと深い所で繋がりたい。

一つ一つの指にキスをして不埒な欲求を刻んでいくと
彼女も何かを感じ始めたのか
もじもじと身体を揺らし始めた。

「久遠・・・もう止めて、お願い。兄さんや先生もいるし…ここじゃ嫌。」
「別に構わないさ。」
「やっとこうやって二人の時間を持てたのに、周りを気にして何もできない方が今の俺にはキツイ。どれだけ今日を楽しみにしていたか君はまだ、わかってないね。」
「私だって・・・・・・///ずっとこの日を楽しみにしていたのよ。」

チラリと前方を見やり、キョーコは久遠の頬に手を伸ばした。
久遠は自分の身体でキョーコの身体を覆い隠すようにして
彼女の下唇に吸い付く。

体の奥底にあった甘い疼きは大きく膨らみ
キスがどんどん深まってゆく中
背中を這う手も下の方へと移ってゆく。

カチャンと前の方からテーブルにグラスを置く音が聞こえて焦り
唇を離すとキョーコを引っ張り
自分の膝の上に乗せて腕の中に抱き寄せた。

気配を気づかれないように自分の胸に頭を預けて
静かに息を整える彼女の髪をすきながら
一日目は何をしようか?と希望を聞いてみる。

たった一週間しかないんだ
一秒たりとも無駄にしたくない

「着いたらすぐに海に行く?」
「ううん、まずはショッピングに行きたいな。水着を買いたいの・・・///」
「了解。でも心配しなくても、うちの母たちが君を連れ回すんじゃない?」
「ふふ、私もそれを期待してます。でも・・・・・」
「ん?」

言葉を濁して続きを言わないキョーコを心配して
腕の中の彼女の顔を覗き込んだ。

「何か気になる事があるの?」

チラッと久遠の顔を見たキョーコだったが
すぐに目を逸らして
背中に手を廻すと彼の胸に顔を押し付ける。

私もズルくなったな・・・・

皆に大切にしてもらい心から感謝している。
バカンスを大好きな人たちに囲まれて過ごせるなんて
最高に幸せだとも感じてる。

そしてそれを望んだのは自分自身だったから
久遠も何も言わずに受け入れてくれた。

なのに久遠には
どんな時でもずっと私の傍にいてだなんて
言えるわけない

彼だって久しぶりのバカンスなのに
自分にばかり付き合わせるわけにはいかない。

ハードスケジュールだった彼には
この旅で、ゆっくり休んで疲れを癒してもらいたい・・・・・

それでも、久遠に何かを感じて欲しくて
キョーコは甘えるようにしがみついたのだ。

「クスッ、この休暇はずっとキョーコと一緒にいるよ。約束しただろ。」
「本当に?」
「ああ、その為なら、お嬢様方の荷物持ちも喜んでさせてもらうよ。多分その時には、うちの父さんもついてくるだろうしね。」
「今と未来のハリウッドスターに荷物持ちさせて、ショッピングですか!ふふ、最高に贅沢な時間ですね!」
「ホットなガールフレンドの荷物を持てる俺こそ、最高にラッキーな男だよ。」

見つめ合いまたキスを交わしてイチャつく二人に
前から冷静な声がかかる。

「そろそろ着陸準備に入るから、席についてシートベルを締めなさい。」

「お嬢様、そういうことなのでこの続きはまた後にしようね。」

愉快そうな声でキョーコを自分の膝の上から解放し
真っ赤になった彼女を隣の席に座らせてシートベルトを締める。

まもなくコ・パイロットの声がスピーカーから流れて
コート・ダジュール空港上空で着陸態勢に入りますと告げた。

久遠は少し緊張した面持ちで前を向く彼女の手を取って
安心させるように強く握り締めるのだった。


つづく


ちゃっちゃと前に進めたいのに
たったこれだけの文章でも一苦労!書けません(><;)
脳内妄想をどうすれば上手く文章化できるんでしょうか・・・
ギブミー文才!ギブミースピード!


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