水嶋ヒロの受賞その後について

とゆう
珍しく真面目な記事。

名前の売れたあの人が、名前を隠して賞に挑んだことは、すばらしいことだと思うし、実力を試したかったという気持ちはよくわかる。
しかし、なぜ受賞のタイミングで公表したのか、理解不能である。
本屋には、問い合わせが殺到しているそうだ。
これでは、受賞自体は彼の本来の力であるが、売上に関しては単なる人気でしかなくなる。
さらに読者は、何も知らずに読み何かを思うのではなく、余計な感情が入って読んでしまう。
作品について、何かを知るわけではないが、出版社にうけのいい話イコール世間が求めているとは限らない。それなのに、この作品を批判する読者はいなくなるだろう。
彼は、出版社を相手にした実力試しには成功したが、読者を相手にした実力試しは始まることもなく終わってしまったように思う。
さらに加えるなら、次の作品は作品として見られることがなくなるであろう。
この結末に彼が納得しているのかは、もちろん私にはわかるはずがない。