特設水上機母艦「聖川丸」
特設水上機母艦「聖川丸」
【竣工】
【基準排水量】
6,862トン
【速力】
20.3ノット
【徴用】
昭和16年10月5日
【完成】
【兵装】
12センチ単装高角砲2門
【搭載機】
12機~24機(最大)
九五式水上偵察機8機 零式水上偵察機4機
【所属】
第四艦隊(南洋部隊)
【艦長】
中村 忍 大佐
【飛行長】
【飛行分隊長】
武田茂樹 大尉 (海兵65期)
【飛行分隊士】
松井由五郎 飛曹長 ( 期)
グアム島攻略部隊に編入
昭和16年12月4日
0900 小笠原諸島・母島を出撃。
昭和16年12月10日
グアム島に上陸、占領。
上記作戦の支援を行う。
昭和16年12月
第二次ウェーキ島攻略部隊に編入。
昭和16年12月21日
早朝 ルオット泊地を出撃。
上記作戦の支援を行う。
ラバウル攻略の任務を持つ、陸軍の南海支隊をのせた輸送船団がグアム島を出港した頃から、トラック環礁の西方にあるメレヨン環礁を基地として同船団の護衛に従事。
船団がラバウルに近づくに従って、基地をムッソウ島に移して、引き続き同任務を遂行。
昭和17年1月21日
「カビエン港偵察」
水偵1機が発進、ニューアイルランド島カビエン港に繋留機雷敷設の有無を空中より判定し「機雷無し」と報告。
【編成】
水偵1機[機種不明]
昭和17年1月22日
「ラバウル方面偵察」
零式水偵1機がムッソウ島基地を発進、ラバウルに向かう。
【編成】
零式水偵1機
偵察機/操縦
偵察
電信
【被害】
損失:1機[未帰還]
戦死搭乗員3名
昭和17年1月23日
ラバウル攻略部隊が上陸、同地を占領。
昭和17年1月24日
「聖川丸」はラバウルに進出し、水上基地を開設した。
昭和17年2月1日
改編。
第八特別根拠地隊[新編:ラバウル方面防備]の指揮下に入る。
昭和17年2月20日
「ラバウル東方洋上米機動部隊索敵」
早朝 横浜空の九七式飛行艇が索敵の為、ラバウル水上機基地を発進。
0915 九七式飛行艇1機(機長:坂井 登中尉)が・ラバウルの東方約四〇〇浬の海域に、空母を含む大部隊を発見と報告。
その後、 敵は空母1隻、巡洋艦4隻、駆逐艦10隻であると付け加えた。
敵機動部隊発見の報を受け、「聖川丸」の零式水偵1機(機長:松井由五郎飛曹長)が接触の為、ラバウル水上機基地を発進。
坂井機と共に接触を保ち、攻撃部隊(四空の九六式陸上攻撃機17機)を米機動部隊に誘導。
【編成】
九七式飛行艇1機 零式水偵1機
横浜空 索敵機 機長:坂井 登中尉
主操縦
副操縦
主偵察
副偵察
主電信
副電信
主搭整
副搭整
聖川丸 接触機 操縦
偵察
電信
【被害】
損失:零式水偵1機[未帰還]/九七式飛行艇1機[未帰還]
戦死搭乗員3名
【戦死者】
松井由五郎 飛曹長 ( 期)
他に2名
昭和17年3月10日
「ラエ・サラモア方面邀撃」
0830 ラエ上陸作戦、物資揚陸中、米艦載機104機の奇襲を受ける。
「聖川丸」水偵3機が邀撃。
【戦果】
不明
【米軍記録】
損失:1機
【被害】
沈没:4隻 小中破:14隻
戦死130名 重軽傷245名
昭和17年4月30日
「聖川丸」零式水偵3機、零観3機がショートランド水上基地に進出。
昭和17年5月4日
「ソロモン群島方面艦載機邀撃」
「聖川丸」零観隊が艦載機を邀撃。
【編成】
零観 機
熊沢 一飛曹
【戦果】
撃墜:SBD爆撃機1機
【被害】
不明
零式水偵隊はデボイネに移動。
昭和17年7月14日付
連合艦隊の大編成替え。
第八艦隊[新編:南東方面(ニューブリテン・ニューアイルランド・ソロモン群島・ニューギニア東部)の作戦を主任務]に編入。
『第八艦隊』
付属
特設水上機母艦「聖川丸」 二座水偵8機 三座水偵4機
第二航空隊 艦戦 16機 艦爆 16機
昭和17年9月16日
横須賀の第一四航空隊・水戦隊のラバウル派遣のため、特設水上機母艦「聖川丸」が横須賀に向かう。
昭和17年10月2日
二式水戦9機、零観4機を搭載し横須賀を出港、ショートランドに向かう。
昭和17年10月12日
ショートランドに進出。
昭和17年12月1日付
「聖川丸」は飛行隊を削除され、特設運送艦となる。
搭載機の零式観測機16機は、第九五八航空隊として新編成された。
主力はショ-トランド島に派遣、一部はラバウルに残留した。
【参考文献】
テーマ一覧「主要参考文献・資料」を参照下さい。
[筆者注:調査未完のため、今後大幅に加筆・改訂を予定しております]
初稿 2005-04-30