第一出水海軍航空隊

第一出水海軍航空隊

昭和２０年２月１１日付
出水海軍航空隊は解隊し、国分海軍航空隊が、第一出水海軍航空隊と改称された。

沖縄作戦時、出水基地進出航空部隊
第二一〇海軍航空隊
第七六二海軍航空隊・攻撃第四〇六飛行隊
第九五一海軍航空隊
谷田部海軍航空隊
筑波海軍航空隊
攻撃第四〇一飛行隊


昭和２０年３月３０日
『筑波海軍航空隊』・制空隊：零戦５２型１２機が、出水基地に進出。
【編成】

零戦５２型１２機
【指揮官】

高橋正夫　大尉　　 （海兵７０期）
吉田克平　中尉　　 （海兵７２期）
伊東　叡　 中尉　　 （海兵７２期）
登内剛二　上飛曹　（丙飛１０期）
　ほか８名

昭和２０年４月１１日
『谷田部海軍航空隊』・制空隊の零戦５２型１６機が、谷田部基地を発進。
整備不十分のため途中引返し、不時着が続出、九州到着は大都留大尉機と大石上飛曹機の２機のみ。
【編成】

零戦５２型１６機
【指揮官】

大都留　健大尉
奥原新次郎中尉　 （海兵７２期）
萩原　勝　 中尉

前田　　　　中尉
松下　　　　中尉
露木　　　　中尉
古河　敬生　　　　  （予備１３期）
大石春美　上飛曹 （乙飛１６期）
福本　　　　二飛曹

ほか７名

上記、筑波／谷田部の両航空隊は、第十航空艦隊の下で、出水基地戦闘機隊の主力を形成。

昭和２０年４月１２日
「菊水二号作戦／前路啓開」
1200 第四波・零戦２６機【元山空／出水空=<筑波空／谷田部空＞】が発進。
南西諸島列島線と沖縄泊地上空にて空戦。
【編成】

零戦２６機
第一小隊

一番機　高橋正夫大尉　　 筑波空　未帰還・行方不明

一番機　大都留建大尉　　 谷田部空

一番機　奥原新次郎中尉　谷田部空　未帰還・行方不明
　　　　　 大石春美上飛曹　谷田部空　未帰還・行方不明
【総合戦果】
撃墜：２０機以上
【総合被害】

未帰還：１４機
【戦死者】

高橋正夫　大尉　　（海兵７０期）　筑波空　　 ＊九州
奥原新次郎中尉　 （海兵７２期）　谷田部空　＊南西諸島
大石春美　上飛曹 （乙飛１６期）　谷田部空　＊沖縄

近間幸治　大尉　　（海兵７０期）　二〇三空・戦三一二　＊沖縄
菊池留保　上飛曹 （甲飛１０期）　二〇三空・戦三一二　＊沖縄上空にて敵戦闘機と遭遇、僚機と共に空戦中
野俣昌道　一飛曹 （甲飛１１期）　二〇三空・戦三一二　＊沖縄
石森　学　 大尉　　（海兵７１期）　七〇一空・戦三一一　＊南西諸島
荒木茂暢　　　　　　（予備１３期）　七〇一空・戦三一一　＊沖縄
大森正敬　　　　　　（予備１３期）　七〇一空・戦三一一　＊沖縄
石田保雄　一飛曹 （甲飛１１期）　七〇一空・戦三一一　＊沖縄
林　修　　　一飛曹 （甲飛１１期）　七〇一空・戦三一一　＊沖縄
片山市吾　中尉　　（海兵７２期）　三〇二空　＊奄美大島
大西隆栄　飛長　　（特乙２期）　　三五二空　＊沖縄
小林俊雄　中尉　　（海兵７２期）　大村空　　 ＊南西諸島
吉田孝弟　　　　　　（予備１３期）　大村空　　 ＊本州南方
原田　哲　 上飛曹 （甲飛１０期）　大村空　　 ＊沖縄泊地上空制空隊として笠ノ原基地発進後
沢村敬三　二飛曹 （乙飛１８期）　大村空　　 ＊九州南方

大谷徹男　大尉　　（海機５１期）　三〇五空 ? ＊沖縄 （七二一空・戦三〇五か?）
横山安詔　　　　　　（丙飛７期） 　　　　? 　　　　＊　 ?

同日
前日引き返した谷田部空・制空隊８機が谷田部基地を発進したが、途中で故障が続出、東海上空より伊勢湾を過ぎ、鈴鹿山脈を越す空域で一小隊・一番機／萩原中尉と二番機／福本二飛曹機のみとなる。萩原中尉機も途中発動機不調の為、列機とともに大分基地に着陸、整備後、出水基地に進出。

昭和２０年４月１３日
「菊水三号作戦／直掩隊」
詳細は不明。
沖縄北方にて、グラマンＦ６Ｆ「ヘルキャット」戦闘機と交戦。
【編成】

不明
一番機　大都留建大尉　谷田部空
二番機　萩原　勝 中尉　谷田部空　空戦により被墜 捕虜生還

昭和２０年４月１６日
“第一機動基地航空部隊”は、制空１４２機、偵察哨戒１３機、攻撃１６５機の計３２０機が出撃。

直掩隊の零戦７６機［六〇一空・戦三〇八／三一〇：３２機、筑波空／谷田部空］ 紫電４機［六〇一空・戦四〇二］ 爆戦６６機「第七建武隊」「第三昭和隊」「第四七生隊」「第四神剣隊」「第四昭和隊」「第八建武隊」「第三筑波隊」「第三御盾隊六〇一部隊」彗星艦爆１０機「第二菊水彗星隊」銀河２０機「第六銀河隊」「第七銀河隊」が発進。
喜界島南方の機動部隊攻撃に向かう。
【編成】
吉田克平　中尉　　 筑波空
登内剛二　上飛曹　筑波空

【総合戦果】

不明[筆者注：調査未完]
【総合被害】

不明[筆者注：調査未完]
【戦死者】

吉田克平　中尉　　（海兵７２期）　筑波空　＊沖縄
登内剛二　上飛曹 （丙飛１０期）　筑波空　＊沖縄

小久保節弥　　　　 （予備１３期）　二〇三空・戦三〇三　＊沖縄
高橋作衛　　　　　　（予備１３期）　二〇三空・戦三〇三　＊鹿児島
磯部安夫　上飛曹 （操練５３期）　二〇三空・戦三一二　＊元山空／沖縄
藤岡三千彦二飛曹（丙飛１６期）　二〇三空・戦三　　　　＊南西諸島
籾山忠太郎飛長　 （特乙２期）　　七〇一空・戦三一一
内海　浩　 上飛曹 （甲飛１０期）　七二一空・戦三〇五　＊南西諸島口之島上空の空中戦において
田尻博男　中尉　　（海兵７２期）　三五二空　　　　　　　　＊沖縄
森　一義　 中尉　　（海兵７２期）　三五二空　　　　　　　　＊沖縄
大谷隆男　上飛曹 （乙飛１５期）　三〇二空　　　　　　　　＊沖縄
高橋恭二　大尉　　（海兵７１期）　二五二空・戦三〇四分隊長　＊南九州
小松雄蔵　上飛曹 （丙飛６期）　　二五二空　　　　　　　　＊沖縄
内藤五郎　二飛曹 （丙飛１５期）　二五二空　　　　　　　　＊鹿児島湾
奥海　真　 中尉　　（海兵７２期）　六〇一空・戦三一〇　＊喜界島
唐渡賀雄　二飛曹 （丙飛１５期）　六〇一空・戦三一〇　＊南支那海
近田鋭夫　一飛曹 （丙飛１３期）　六〇一空・戦三〇八　＊九州南方
小池照夫　二飛曹 （甲飛１２期）　六〇一空・戦三〇八　＊南西諸島
鳥谷一二三中尉　 （予備１３前期）二一〇空　＊奄美大島上空にて空戦、発動機に被弾、空中火災を起こし、自爆
【負傷者】

中村　篤　中尉　　（予備１３前期）二一〇空　＊指宿上空にて、後上方より奇襲を受け、主翼に被弾、空中火災を起こし、落下傘降下

昭和２０年４月２２日
“第一機動基地航空部隊”の出撃数は、制空直掩６６機、哨戒偵察１０機、攻撃２５機、計１０１機。

「菊水四号作戦／前路啓開制空」
1445 零戦２８機【二〇三空・戦三一二／三五二空／大村空／鹿児島空／出水空】が発進。
喜界島東方一〇浬において、グラマンＦ６Ｆ「ヘルキャット」戦闘機と交戦。
【編成】
零戦２８機[３機引返す]

【戦果】
撃墜：Ｆ６Ｆ戦闘機４機
不確実撃墜：Ｆ６Ｆ戦闘機８機
【被害】

未帰還：零戦２機
【戦死者】

小林岳彦　大尉　（海機５２期）　大村空

昭和２０年４月２８日
“第一機動基地航空部隊”の出撃数は、制空直掩６７機、哨戒偵察１１機、攻撃１１９機、計１９７機。

「菊水四号作戦／制空」
1415 零戦５２型２９機［二〇三空戦三一二／三五二空／六〇一空／出水空／鹿児島空］が発進。
奄美大島と沖縄の中間付近にて、グラマンＦ６Ｆ「ヘルキャット」戦闘機／チャンスボートＦ４Ｕ「コルセア」戦闘機群と交戦。
【編成】

零戦５２型２９機[うち４機引返す]

【戦果】

撃墜：Ｆ４Ｕ戦闘機３機以上
【被害】

不明[筆者注：調査未完]

【参考文献】

テーマ一覧「主要参考文献・資料」を参照下さい。

［筆者注：詳細な調査を続行中］

［初稿。今後大幅に加筆、改訂予定］