夢の終わりについて。
でも本当は大した夢を見ていなかった。
僕自身の心が終わりを選んだから。
そしてまた1つ。
サヨナラ、愛しかった嘘。
例えば、
音楽で耳をふさぐこと、
舞い散る桜の一枚の花びらを掴もうとすること、
虫の声を聴きながら日記を書くこと、
真っ赤な紅葉や金色の銀杏の葉を栞に、
金木犀の香りの下で本を読むこと、
凍えそうな真夜中に見上げる星空とか、
誰かと食べるおいしいご飯も。
大切にしたいものを間違えちゃいけない。
愛なんて、ささやかだ。
ほんの少し、心が疲れてしまって、
もう、何もできないの。
誰にも会いたくないし、
何にもしたくない。
ただ、なんでもない日常を楽しみたい。
そんな、気持ち。
辿れない記憶に置き去りにされた部屋を、
ほんの少し片付けてみた。
そして今、
その部屋の中、音楽で耳をふさぐ。
音楽は、ヘッドホンで聴くのが今も一番好きだよ。
左から右に風が吹くみたいに、
音が駆け抜けてく。
春が近づいてきて、
風も穏やか。
いろんな人が
僕のことをこわいとか、
堕天使とか
意地悪を言うけど、
大事な友人は、
なんか穏やかになったね
って、笑って言った。
うれしい気持ちを大切にしていきたい。
変わりゆくことは悪くない。
新しい僕に会いたい。
だから、サヨナラ。
いつか大切だった光を爆破する。
キラキラ、破片がまぶしい。
いつかまた、会ったらその時は
懐かしいねって笑えるならいいな。
期待を裏切られた逃避行で
得たものは大きい。
サヨナラ。
そしてあたらしいヒカリに
はじめまして。
また会いに行くよ。
かしこ
picka