おそらくとして
世界の彩りが
BLACK×WHITEだけだったなら
君に嘘を掲げる必要は
これっぽっちもなかった。

纏ったのは
君のためじゃない。

重ね重ね
色と色が闇を描く。

そろそろ
世界は光に戻る頃。

闇の中の闇

光の中の光

彩りなんてけっきょくは
錯覚にすぎない。

僕の世界は昔から
真っ白だった

GRAYの影が
鮮やかだと勘違いするほど
白に白を重ねた
光にあふれたちいさな部屋

目を瞑った
瞬間にトリップ

そこが僕だけの世界だった。

だから君

君がまさか
あんなに鮮やかな色を纏って
僕の世界に迷い込んできたとき
僕は君に嘘を吐いたんだ

ここが世界一綺麗な場所だって

君がまたこの部屋から
いなくなってしまわないように

きっとこの部屋にも
夢の国へ続く扉があって
それはやっぱり白くて
白で麻痺した僕の目には
ただの壁でしかなかったけど

君には
君には見えていたんだと思う

いつも同じ場所に君は
立っていたのだから

僕は疑ってしまう

たとえ扉がそこに
なかったのだとしても
いつかおそらく
君はいなくなってしまう

僕の世界から

まるで蝶のように
すきとおるブルーの羽を広げて

飛んでいってしまう

僕の行けない場所

此処ではない何処か遠く

鮮やかなブルーをありがとう

ねぇ、君

この世界を離れても
僕を決して忘れないで

決して忘れないでね

この白い部屋で
僕と過ごしたこと



ヤ ク ソ ク



目を醒ますと
君の姿はもうそこにはなかった

代わりに一筋のブルーを
天井に遺して


picka

c l a p *