帰り方は判ってる。


今夜は泣きたかったの

少し寄り道。



きっとベンジーが
グレッチでぶってくれる。



右手をななめ
60度くらいにあげたとこ

あんまりの三日月。

みじめね。



何年も前に
あのひとととおった道を
歩いたんだけど

ひとり



だれもきやしません



あたりまえです



ここには
だれもいやしません



明日くたばるのに
ぼくはきょうも
きのうとかわりません



今歩いているのは
学校のうらっかわ。

だぁれもいない
くらい道。

となりは墓地。



ごめんねおかあさま

今電話には出られないわ

わたくし
トリップしているのです



きっともうこっちの
門は開いておりませんので
歩いてのぼります

いなかの山道ですから
ヒールじゃむつかしいわ



販売機の明かりがたより



マリアさま


ぼくはきょうも
生かされました

ありがとう



きょうはいくつかの
センチメンタルが
僕の胸を貫いて

おとうさま

あなた、
わたくしをおいて
どこへいってしまわれたの?



受話器の向こうで
ぷーぷーぷー



だいすきだった
遠回りの帰り道が
何もなくなっちゃった。

古びて錆び付いた
一本の電灯も

あとかたもなく



そうしてぼくも
消えてしまうのですね



星粒に問いかけて

振り向いたさきに
イルミネイションの数々



今まで
すぐそばをふさいでいた
観覧車がちみっちゃい。



世界なんて
はかなくむなしいものね。



わたし、
生きていきます。



わたし、
笑うことしか出来ませんけど

生きていきます。



死より先を知りませんの。



ですから
生きていきます。



今死んでしまって
愛する方に
会えなくなっては困ります

困りますから。



手を伸ばしても
掴めない星に
願いなどかけません。



そうすることよりもっと

すてきな方法を
わたしは知っています。



ピースマーク贈るんだ。



ずっと遠く
遠くをあるくあの子に。



帰り方は判ってる。



今から帰ります。



帰る場所はいつだってひとつ。



君、げんきにしてる?



僕は僕に、帰ります。



君に届くように
ヒカリを発信するよ。



ぐっばいがぁる



xxx




picka

c l a p *