伊坂幸太郎
『ゴールデンスランバー』
前回予告していた通り
伊坂幸太郎さんの ゴールデンスランバー を再読しました

やはり 伊坂さんでした

文句なく 伊坂さんでした

最近 中山七里さん の 作品に 立て続けに感銘を受け
伊坂幸太郎 よりも 中山七里 の方が 面白いんじゃないか…
中山七里 を 知ってしまった 今 伊坂を読んで 面白い と 感じれるだろうか…
そんな 思いが浮かんできたんです
それを 確かめるために
以前 読み終えたものの
急いで読んでしまったために 細部が読み込めてない気がして いつか再読しよう
そう思っていた この 『ゴールデンスランバー』 を この機会に読んでみることにしました
結果 自分の愚かさを思い知ることとなりました(笑)

伊坂幸太郎 と 中山七里
どちらが 面白いか…
全くもって 愚問でした

そりゃ どちらも 面白い ですよ

そんなものに 優劣なんて つけられないですよ

改めて 伊坂幸太郎 の素晴らしさを 再確認した
それだけでも 大きな収穫ですが

さてさて ここから本題ですが
多少(?)ネタバレするので
全く まっさら な状態で 読みたい という人は
この先は読まないでください

簡単に 一言で 言い表すならば
『首相殺人の濡れ衣をきせられた無実の男の逃亡劇』
って 感じでしょうか

パレードの最中に 突然 爆弾を詰んだラジコンヘリコプターで 爆死 してしまった総理大臣
警察は 何故か その事件の犯人を ある男 だと決めつけ 報道してしまう
しかし その後ろには とんでもなく巨大な何かが潜んでいる
自分は 犯人ではない と主張する男
しかし あまりにも大きすぎる相手に対し
男が無実を証明するなんてコトは できるわけは無く
あまりにも容赦のない 一方的な攻撃で
男の回りにも 被害がで続ける
男に できるコトは ただ1つ
逃げる コト
この作品は かなり長編です
伊坂さんの作品の中でも 特に長い方だと思います
この作品で 一番感銘を受けたのは
その 構成力 でしょうか

伊坂さんの作品には よく用いられる
時間軸 と 視点 の違う いくつかのセクション が 入り交じって構成されている
この作品も そのパターンです
冒頭から しばらく は
主人公は 出てきません
第一部
主人公と縁のある ある女性の視点
第二部
ある入院している男性の視点
で 事件のはじまり が 描かれています
そのあと
第三部として 事件から20年後に ある記者が書いた記事が あります
事件のあらまし から 事件の関係者達のその後
本来なら これは 最後に 書かれる 《あとがき》 にあたる内容の物です
これを あえて ココにもってきたのが ものすごいコトだと思います

この作品のラストは 本当に気持ちよく スッキリと終わります
この三部の内容を 《あとがき》として 最後に持ってきたら
せっかくの ラストの後味が 台無しになってしまうでしょう

それに 先に この 《あとがき》 をもってくるコトによって
そのなかに出てくる人物などが 後の伏線となり
キチンとそれが 回収されていく
この 伏線の回収 が 今作の 伊坂さんのテーマの1つのようでもあり
あえて 回収しない伏線に感じる趣
たしかに アレは何だったんだ…?
となる部分は 多々あります
でも それを あえて そのままにするところにアジがある
しかし それを ただ単に 回収しきれていない伏線 と感じさせない所に 伊坂さんの構成力があると思います

全体を通して 本当に秀逸過ぎる 言葉選び
表現力
伊坂さんの作品は ただ単に面白いだけではなく
緻密に計算された 表現力と構成力で 職人が造る作品に仕上がっていると思います

再読してみて 改めて感じたのは
やはり 面白さ も もちろんですが
作家としての 伊坂さんの技術の高さです
本当にこの人は 作家という形の職人 だと思います


本当に 傑作ですね

いろいろ ネタバレもしましたが
その上で この作品を読んでも 絶対に楽しめる
のめり込める
全力で オススメできる 一冊です

いや~
今回も ダラダラと長々書いてしまいましたが
興味を持った方がいらしたら
是非とも 読んでみて下さい

さあ 昨日の名古屋は 本当に とんでもないコトになっておりましたが
今日は なんとか 天気も回復して
穏やかな一日だったと思います
こうやって 夏が終わり 秋がやってくるんでしょう

朝晩は だいぶ涼しいし
服装も そろそろ 秋仕様にチェンジしていくことでしょう
ということは
ヘアーも秋仕様にチェンジしていくことになりますね
さあ どんな秋ヘアーにしましょうか

答えは きっと ココにあります

さあ 明日も キャンディベルベット を
どうぞよろしくお願いいたします

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