プロのミュージシャンとは、どういう人のことを指すのだろうか。
音楽だけで食べていける人?メジャーデビューしている人?
無知な私の頭上にはハテナが浮かんだが、この度、音楽をやっている友人のメジャーデビューが決まった。
2001年にカナダ留学した際に語学学校で知り合った彼は、この10年、山あり谷ありでずーっと頑張っていたにもかかわらず、薄情者の私ときたら、昨日、3~4年ぶりくらいに彼のライブに足を運んだ。
「メジャーデビューが決まりました
今回のライブはとても大切なライブなので、どうか力をかしてほしいです。」
ととても謙虚なメールをいただいて、
「行きます
今まで何度もお誘いいただいたのに、なかなか都合がつかなくて、ごめんね。」
と返信した。どうせ「メジャーデビュー」に食いついたんだろう、と意地悪な目で私を見ないでいただきたい。私にも色々予定ってもんがあったんです。本当です。
ギターを弾きながら歌う彼の姿は、メジャーデビューを勝ち取った人の風格が備わって、ミュージシャンという肩書きがすっかり板についたという感じ。かなり本格的なライブハウスは、お客さんであふれかえり、私の力なんてまったく必要ないみたい。
すごいね、一緒に英語を勉強したあの頃、彼はまだ10代で、あれからミュージシャンの夢を追いかけ続けていたんだね~。これからが本当の勝負、と彼自身が言っていたけれど、私も陰ながら応援しています。
身近でこういう人を見ると、単純な私はすぐに触発される。
プロってすごいな、一芸って素晴らしいな、と。
今のマンションに住み始めて8年以上経つが、そろそろお風呂掃除が手に負えなくなり、ここは一つ、お金を払ってプロに頼もう
と腹を決めた。言い訳だけど、うちのお風呂場には窓がないから、湿度が高くて大変なの。今まで、それほどお風呂掃除をサボっていたわけではないはずだ。
そして、今日、ついに清掃会社の方が半日以上かけてお風呂掃除をしてくれた。んま~、見違えるほどクリーンになっちゃって![]()
掃除の様子を見ていないので、どんなワザを使って掃除したかはわからないけれど、このレベルは素人には絶対に無理。
プロフェッショナル、つくづく憧れる![]()
そう、昼間の病院でも一人のプロに遭遇した。
午後から会社の健康診断に行き、採血して、貧血を起こした私![]()
私が当たった看護師さんは、プロフェッショナルからは程遠い人だったと思われる。私、生まれてこのかた、血が出にくいなんて言われたことはない。毎度スムーズに終了していた。が、今日はやたらと時間がかかる。
「血管が閉じちゃいました~。もう一度、手を握って開いてください。」
従順に従っている間に、隣り列の看護師さんは余裕で二人くらいの血を採り終えているではないか。
これは、この看護師さんの技術の問題ではなかろうか![]()
ようやく私の腕から針が抜け、早く帰りたい一心で次の身長体重測定に進んだが、このへんから怪しい気配はあったのだ。
身長を測り終えた後、椅子に座って次の検査を待っていたら、クラクラと血の気が引いてきた。
ま、まずい![]()
冷や汗が流れ、目の前がグワングワンしてきたので、人目をはばからず椅子に横になった。
本気で具合が悪いぞ、これは![]()
「大丈夫ですか。気分が悪いですか。」
近くにいた看護士さんが早々に駆けつけてくれたが、もうその彼女の顔さえもろくに見えない。
「車椅子もってきます。車椅子に乗れますか。」
「はい、乗れます。」
なんとも情けない声で答え、寝返りを打ったそのとき、素肌に着るようにと命じられた、私には大きすぎる甚平のようなピンクの検査服から、片乳ポロリと…![]()
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看護士さんは、すぐさま私の検査服を引っ張り揚げてくれた。
瀕死の私は、そんなことにも対応できぬ状態だったのだ。
これが、プロの看護師っていうものだ![]()
看護師さん、心からお礼申し上げます。
それにしても、今考えると、ものすごく恥ずかしい…
あの決定的瞬間を目にした人がいたんだろうか![]()
いや、あの瞬間を捕らえた人はいないはずだし、いたとしても2人くらいよ。
その2人にだって、もう一生会わないもんね。
私、ポジティブ思考のプロを目指すわ。私に残された道は、それしかない。