727日、無事に10日間の上演が千穐楽を終えることができました!
力を貸していただいた皆さま、そして観に来ていただいた皆さま、本当にありがとうございました。
考えてみれば「三人姉妹」とは長いお付き合いになりました。
初めてチェーホフ作品と出会ったのが、もう22年前、「三人姉妹」のトゥーゼンバフという役でした。

 

 

 

その後、モスクワのマールイ劇場での研修で8か月の稽古に密着していたのが、やはり「三人姉妹」でした。こちらは8か月の稽古ののち上演、レパートリー上演となりました。

 

 

マールイ劇場来日公演では「かもめ」と併せてこの「三人姉妹」が上演されて、私は手伝い、字幕操作などで同行したのでした。

今回は今までの「ワーニャ伯父さん」「かもめ」と同様に翻訳から始まり、コロナのせいで1年延期を余儀なくされて、やっと上演された企画でした。

 

 

両親が亡くなってしまったあと、つまり両親の庇護がなくなってしまった、三人姉妹、そして保護していた軍人が去ってしまう町。自身を守るものがなくなってしまった三人姉妹が、今まで暮らしていた「家」から出ていくこと、昔を引きずっていた「モスクワ」という幻影からも解き放たれる三人姉妹。

「自分で決めなければならないということ」

自身の死を見つめながら、その先にチェーホフが見ていた未来の人、国。

先送りになりながらも、今、取り組んで良かった、と素直に感じられました。

あらためて、有難うございました。