皆さん、こんにちは! 
「ブレーメンの音楽隊」のねこを演じます、森万紀です。

8月にピッコロシアターでお目にかかった、
『グリム兄弟! 〜みんなのメルヘン きかせてダンケ〜』(作・早船聡/ 演出・平井久美子/音楽・園田容子)
稽古が再開しました!

11月末から12月初頭まで、兵庫県下の中学生に鑑賞いただく"わくわくステージ"として、ピッコロシアターで上演します。
残念ながら、こちらの公演は、一般のお客様には観ていただけないのですが、
12月25日(土)、26日(日)には西宮北口の兵庫県立芸術文化センター・阪急中ホールでクリスマス公演として上演いたしますので、是非、足をお運びいただけましたら幸いです!

12月25日(土)15時の公演は、舞台両サイドに字幕もでます!
文字と共に舞台をお楽しみいただけるよう、ただ今、劇団員の眞山直則さんが字幕を絶賛作成中です!

 

より多くの方々に、舞台を楽しんでいただけますと嬉しいです!




さて、こちらの写真は、左が、初版のグリム童話集の完訳、右が、第ニ版のグリム童話集の完訳。

グリム兄弟が収集したメルヘンは、『子どもと家庭のための童話集』として1812年のクリスマスに初版が出版されましたが、その後、さらに版を重ね、なんと第七版まで出版されています。
私たちが通常、慣れ親しんでいるのは、その第七版。
グリム兄弟が、メルヘンをどれだけ大切に思い、情熱を傾けて、同時代の、そして後世の人々に伝えようとしていたかがわかります。
初版や第ニ版には、第七版とは違う魅力……素朴で、飾らない、時には残酷にも思える人間の本質や営みが率直に描かれていて、原石のような魅力があり、胸を打ちます。

グリム兄弟は1819年第二版のための序文(小澤俊夫訳)で、メルヘンのことを次のように書いています。
「これほど多様に、そして、くりかえしあらたにひとをよろこばせ、感動させ、教えてくれたものは、それなりの必然性を内に秘めており、まちがいなく、あらゆる生命に露をおろす、あの永遠の泉からわきでたものです。小さなまるまった葉がとらえたのは、たったひとつの露でしかなくとも、その露は、朝焼けの最初の光をうけてかがやくのです。」

そして、

「わたしたちは、この本を善意の手にゆだねます。そこにひそんでいる、祝福してくれる力を信じながら。」と!
ちなみに、「ブレーメンの音楽隊」のお話は、初版には収録されておらず、第ニ版からお目見えします!
12月末まで、グリム兄弟の熱い思いを胸に、メルヘンの世界を皆さまと一緒に旅できることを楽しみにしています!