今日4/30は東京千秋楽ですね!

おめでとうございます㊗️

4/29ソワレ公演を観てきました。

 

舞台はナマモノなので初日から千秋楽までの間、どこで見るかで印象も違うと思うんですけど、今回はお芝居の完成度が高まったところで観てみたいと思って、満を持しての後半参戦。

いやーよかったです!

 

楽日近いと声潰れちゃってる役者さんとかもたまにいるので賭けだったんですけど、みなさんさすが。

一部台詞が飛んだりマイクトラブルもあったようなのがちょっとだけ残念だったものの、一作品としての見応えは充分すぎるほどでした。客席も8割9割埋まっていて、観客の熱気もすごかった。

 

役者さん変わってどうかなーと思ってたところもそんなに違和感なく。なんなら持ってる雰囲気が同じすぎて、あれ、これ前回と変わってる?とわからない方も。

前回はコロナのため途中で中止になってしまったから、同じキャストでやってほしかった気持ちもありつつ、そこはさまざま事情もあるのでしょうね。

 

冒頭のサンソンがギロチンを振り下ろす所作からの大勢の首落とされ→民衆のガヤガヤへの早変わりからして、舞台の中へ一気に引き込まれます。

 

演出、照明、音楽、衣装、どれも素晴らしい。

 

民衆と貴族とのコントラストは再演でよりくっきりと際立っているような気がしました。具体的にどこがどうと言えないんですけど。

今回1階席端の方だったので、アンサンブルの方達の無声のお芝居もよく見えて、こんなに細かく動いてるんだ!と感心。

 

その中でも異質で、際立つサンソンの存在感。

稲垣吾郎さん、素晴らしかったです。

 

王太子夫妻は豪華絢爛な衣装がさすが王室。

最初の登場では水色をアクセントにしたペアコーデが素敵。デュ・バリー夫人は対照的に妖艶な黒ドレスで。

まさに眼福目がハート衣装展やってほしいくらい!

 

追記:公式Twitterより

 

ルイ16世、前回の中村橋之助さんもすごくよかったのを思い出しつつ。

この作品はルイ16世を聡明な国王として描いてくれているのがうれしい。ベルばらの印象も強いし、なんとなくボーッとしたイメージがついちゃってるけど、理系に強くてちゃんと国民からの人気もあった王様。

サンソンが若手を連れて宮殿を訪れた時、陛下が断頭台の模型作って刃を斜めに、って提言するところ、すごく好きな場面です。

 

お話も一度見てるからか、すんなり頭に入ってきました。

印象的な場面はたくさんあって書ききれない。

有名人てんこ盛りのドラマティックな展開の中、サンソンと父君が解剖学を生かして整形外科医みたいなお仕事している日常の場面も好き。もし死刑執行人を辞めたとしても、有能な医師として生きていけたのでは。

 

あとところどころスローモーションになったり、革命の場面で民衆が客席とは反対に背を向けて叫ぶところはその奥の広がりが見えるようで、白井晃さんの演出は王道ながらありきたりでなく、今回もすごく好きだ!と思いました。

音楽も革命が進んで群衆の狂気も増して、急にサックス?が入って激しくなっていくところ、おおっ!となりました。

 

それにしても、登場人物の多いこと。

何役もやってる役者さんすごい!

こちらも再演ではきっちり全貌つかめたので、何度も観るのオススメです。

 

トビアスかっこいい!
細眉のイケメン出てきたーと思って後で調べました。崎山つばささん。仮面ライダー俳優なのかー。若手三人衆は前回キャストもよかったし、No.9の弟たちと同じく、脇役ながら見せ場も多くてやりがいありそう。みんな一緒の仲間・友達!からのその後の考え方や生き方の違いもそれぞれあるし。

 

エレーヌの清水葉月さんは声優さん?と思ったほどお声が綺麗。

セリフもはっきりしていて聞き取りやすい。

ジャンと最後までラブラブで、ラストでは肝っ玉母さんみたいになってるのよかったw

 

若い人たちは興奮してテンション高い場面になってくると総じて早口なので、少し聞き取りづらい部分もあったかな。榎木孝明さんや田山涼成さんのような重鎮組の台詞回しがより際立ってた。

この方々のおかげで舞台の厚みが増していて、さすがでした。

 

ロベスピエールとサンジュストは、あんな風に先頭に立っておいて自分たちが処刑されてしまうというのがなんとも皮肉。そしていちいち頭の中にベルばらがよぎるので、なんだかあの物語の裏側を見ているみたい!これは同世代あるあるだと思うんですが。

 

ナポレオンだけはなんか解釈違いなんだよなー。と前回も思ったり。全然笑わなくて、やたらふてぶてしいのが腹立つ(笑)

まあそこは史実通り?でもひたすら嫌な奴に見えるので、もう少し愛嬌とか内気な部分があってもよかったんじゃないのかな、というのが個人的な感想です。

前回に続き落合モトキさん、見るたび嵐のニノに似てるなーと思う(私だけ?) 出番は少ないながら、出るたび強烈な印象の役です。

 

最後の場面、ナポレオンと老年のサンソンの会話で終わるのいいですよね。

ずーっと重低音で不穏だったBGMが物悲しく美しいメロディーに変わって。

 

「お忘れですか? 陛下

私はルイ16世を処刑した男です」

 

サンソンの最後の台詞の凄みに思わずたじろぐナポレオン。

サンソン=吾郎さんから放たれる迫力、そして圧倒的な諦念。

あんなに与えられた役割から逃れられなくて葛藤して苦しんで、つらい思いをしたのに、それさえも昇華しきって受け入れる、というような包容力も感じさせる一言。

あのラストシーンは圧巻でした。

 

法に従ってやるべきことをやる、でもその法や国のあり方さえも変わってしまう激動の時代。それでもフランスの民がその座に据えた皇帝だから、潔く受け入れる。

サンソンがただのプライド高い人だったら、ナポレオンをあんな風に皇帝として認められないだろうし。

そんな風にぶれないところ、そして度量の広さがサンソンの魅力だと感じました。(あと圧倒的に容姿がよい笑)

 

今の時代に通じる、とみんなが口にするのはやっぱりこうした歴史の過渡期にいる感じと、民衆の熱狂の怖さ、かな。どっちかに針が振れたら雪崩を打ってそちらに行ってしまうような危うさ。あと貴族が好き勝手してるのも、今の日本の国会議員にも言えるのかも。

なんでも自由にできる時代に、ぶれない自分を作るのは難しいけど、そういう人でありたいなと思います。

 

最後に投影されるパリの街並み。

そこからのカーテンコールでまた音楽が変わって。

髪振り乱して断頭台に送られたデュ・バリー夫人や変わり果てたアントワネットがまたヘアメイクもバッチリのドレス姿で出てきてくれて拍手👏

 

どの役者さんも全力でお芝居しているのが伝わってきて、観客みんなでスタンディングオベーションでした。

 

(…もう少し余韻に浸りたかったけど昨日はサタスマ騒動で吹っ飛びましたw)

 

実は松本大好きで最終公演をやると聞いてひさしぶりに行きたくなって、調べてたら新宿から2時間で行けるじゃーん!ということで、千秋楽のチケット取っちゃったんですよねニコニコ

今度はじっくりパンフレットも読み込んで、細部まで解像度を上げつつ、臨みたいと思います。

 

キャスト・スタッフの皆様も大千秋楽まで走り抜けられるよう、がんばってください!

拍手拍手拍手拍手拍手拍手拍手拍手拍手拍手

 

今回の素敵ポスター。瞳の光が美しいラブラブ

エレカシの宮本さんに似てるなといつも思うw

 

3月に東京駅に出ていた広告こちらも見に行ってたんでした。