だいぶ時間がたってしまいましたが、日仏合作アニメーション「ムタフカズ」を先日スマ友さんと梅田ブルク7にて鑑賞してきました。
以下、主観入りまくりのレビューです。
(感想に若干ネタバレ気味のところがあるので気になる方は注意してください)
根幹にあるメッセージは普遍的なものだし、ストーリーもいろんな映画のごちゃまぜ感があって、ものすごく斬新てわけでもない。それでも、この美術と世界観の中にゼロから表現を構築していって、かつ物語として筋の通ったものにまとめあげるのはやはり並大抵の作業ではないと思う。それを見事にやってのけたクリエイター陣の才能と実力に拍手~!
作画が素晴らしいのはみなさん言及している通り。美術の緻密さ、色彩の絶妙な加減に縦横無尽に動きまくるキャラクターが乗っかって、銃をぶっ放し長い長いカーチェイス。自然に物語に入り込んで、ハラハラドキドキさせてくれる。音楽もいい。
1時間半という時間の割りに短くはなかったな。長編映画を1本観るのと変わらない密度に感じた。
声は草なぎ君だけ最初「あ、つよぽんの声だ」と思ってしまった。
特徴ある声だし、自分がファンだからそう思ったのか。浮いているってわけでもないんだけど、最初ちょっと入り込むのに時間がかかった。”登場した冒頭が棒読みっぽい”のはどうしようもない環境で諦めの境地で暮らしているから、という他の方のレビューの意見を読んでようやく(あ、そうなのか)と。でも途中のあるセリフ(未来の願望を語る場面)がすっごくよくて。そこから生き生きしてくる。
柄本時生さんと満島真之介さんはキャラにも合ってたし、とにかく上手かったな。これからどんどん声優でも活躍してほしい。
主人公のアンジェリーノ(リノ)はこの中では意外にもキレ者キャラで、頭脳戦もこなせばアクションもこなす。重い宿命を背負っているけど、あくまで自分の力でそれを切り拓いていくところ、爽快!その意思の強さも、友情にアツいところも主人公らしくカッコイイ。惚れる。ビジュアルあんななのに!
ヴィンスかわいい。ガイコツ頭から炎が出ちゃってるのがもうサイコーにかわいい!帽子かぶっても燃えたりしない謎仕様だけど、敵が来たら爆発させて攻撃に使うくらいはできるとこもイイ^ ^
ウィリーはウザいけど憎めないキャラのさじ加減が絶妙。ちょっと頭が足りないところも。
ヴィンスがリノを巡って対抗意識燃やしてるのに、それに気づいてないアホなウィリーという構図もニヤニヤ。予告だけ見てたらもっと"3人組”の話かと思ってたけど、2+1って感じでリノとヴィンスのバディ物とも言えるかも。
謎のレスラー達は最初あまりの棒読みセリフに?!となったけど、演じているのはリアルレスラーさんだったのですね。最初の登場だけで、途中からは違和感なかったからそういう演出だったのかな。
バリバリ海外アニメって感じの作風なのに、作中にいきなり東映動画のタイガーマスク調なのが出てきて笑うw
しかし彼らの登場も伏線ばっちりで、しかもそれが結構壮大なスケールで、なかなかよかった。
謎の博士もよくわかんないなりに活躍してくれた。
ヒロインの女の子はカワイイ。少ない場面で恋に落ちる描写が自然で。彼女も悲しい運命を背負っているので、観終わって物語はこれで終わりだけど、幸せになってほしいなと願ってしまった。
描写はグロいかな?まあこんなもんでしょ、と思うくらい。
スラム街だしね。あの閉塞感と底辺の暮らしっぷりが徹底的に描かれているから生きてくるストーリーだしね。
Gとかトイレとか、容赦なく汚いけど(笑)
AKIRAも鉄コン筋クリートも未見ですが、吉田秋生のBANANA FISH(漫画版)が好きな人はこういうの好きなんじゃないかな、と勝手な私見。
わざわざ観に行く動機はアニメファンか声優陣のファンでないと厳しいかもしれないけど、機会があれば「映画って、アニメーションって、こういう作品もあるんだ!」と視野が広がる映画ではないかと思います。個人的にはオススメです。
※レビューはFilmarksに投稿した文章の転載です

