校正をしていて、何度も教科書を読んでいると、
たまに、微妙な言い回しの違いに気付くことがあります。

特に歴史教科書に多いかもしれません。

ひとつの例で、
 ☆☆は〇〇を理由に、△△に侵攻した。
 ☆☆は〇〇を口実に、△△に侵攻した。
・・・と言うのが、あったとします。

似てるけれど、何だか違いますよね(^^ゞ
違いは「理由」か「口実」かの語句だけなのですが、
この2文字が違うだけで、受け取り方が随分変わるように思えます。

「理由」だと、正当性があるように受け止められ、
「口実」だと、言い逃れや言い訳が含まれていて、
何だかやってる側は後ろめたかったり、自分に偏って考えてるのじゃない?、
なんて思ってしまいますが・・・、
実際、きっとそう言う事だと思います。


教科書は、編者さんの考えや意見を主張するものではないので、
歴史であれば、正確に史実を伝えることが先決なのは当然。
それを読んだ子たちに、何故?からスタートし自分たちで調べて
自分の考えを持ってもらうことが大事なんだろうと思います。


それでも、時に文章のちょっとしたところにヒントが忍んでいるのかも
なんて思います。


何年後かに、今のウクライナのことが教科書に載ったとして、
どんな風に記述されるでしょうか。

 ロシアはネオナチを理由に、ウクライナに侵攻した。
 ロシアはネオナチを口実に、ウクライナに侵攻した。

・・・なんて記述がされたとして、
どちらの方がスンナリと読めるか・・・、なのでしょうね。