「一人カラオケ好きの主婦」

 

 

それはどこにでも居る、よくある話だ。

だけど例えば・・・

 

 

「バンドのボーカルを担当する主婦」

 


これだとグッとマイノリティー感がアップする。

今の私のことなんだけど、

ここに至る経緯はバンドリーダーであるYちゃん(男性)なくしては語れない・・・。

 

 

 

数年前。

社会人音楽サークルに所属して間もないころ、

Yちゃんとは縁あって親しくなっていた。

そんなある日、Yちゃんから唐突に話があった。

 

 

「新規結成のバンドを作ろうと思うんだけどさ、

 ボーカルが見つからなくて。

 ボーカルやってくんないかな?」

 

 

待て待て。

初心者ベースで社会人音楽サークルに所属してんのにボーカル!?

歌に関しては私、一人カラオケ好きのただの主婦だから。

 


と、何度もお断りした。

でもボーカルだけが見つからないらしく、

なんか大変そうだなとスタジオ練習だけ付き合うことに。

スタジオ練習に入るたび、

早く正式メンバーのボーカルを探してって何度もお願いしていた。

でもYちゃん、

 


「歌いいよ!勢いあって、ロックって感じがしてさ!」

 

 

と言いながら私を騙し続け、

一向にボーカルを探してくれず、

結局2年半。

解散するまで歌いきってしまった。

 

 

騙したなー!

 

 

Yちゃんさ!

Yちゃんがこんな楽しいこと私に教えるからさ!

Yちゃんのせいで歌止められなくなったじゃん!

Yちゃんのせいで歌が大好きになっちゃったよ!

Yちゃんのせいでバンドが楽しくて仕方ないよ!
私39歳だよ?

今さら歌好きになってなにになんのさ!

全部全部ぜぇぇぇえええーーーんぶ!

Yちゃんのせいだかんね!!

 

 

めちゃくちゃ感謝してるっつーのっっっ!!!

いつかまたバンドやりたくなったら絶対声かけてよね!!

絶対だよ!!